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錦織の全豪オープン初戦の相手は?

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 全豪オープン、錦織の初戦の相手が決まった。

テニスうどん
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予選上がりの世界106位チアゴ・モンテイロ。30歳。ランキングのキャリアハイは2022年10月の61位。左利き、両手バック

 ここ数年、トップ100から陥落していることもあったが、24年シーズンの最高位は8月。今の錦織と同じ74位に付けていた。サウスポーから繰り出される強烈なサーブとスピン量の豊富なフォアハンドが武器だ

 両者の対戦成績は2019年ウインブルドン1回戦で1度あり、その時は錦織が6ー4、7-6、6ー4で勝利。クレーコートを得意としており、どちらかと言えば、きちんとストロークで打ち合ってくるタイプ。錦織が5連勝と得意とするベルダスコ似か。その意味では、普段通り錦織のリターン精度さえ高ければ、プレーがかみ合うような気がする。

 先日のUnited Cupのハイライト対ズベレフ。

▶United Cup公式さまの動画です

2024年全米オープン1回戦、昨年の木下オープン準優勝者対ウーゴ・アンベール戦。

▶USオープン公式さまの動画です

 最終的に3-6、4-6、4-6で敗れるのだが、動画3分過ぎ、第2セット4ー1までリードしたシーンをぜひ見て欲しい。サーブからフォアで押し込む破壊力は、圧巻だ。有明でウーゴの強さを目の当たりにしているファンにとっては、あのウーゴが押されている場面など、なかなか想像できないのではないか。

 この爆発力の凄さが表すように、錦織にとって脅威になりそうなデータを3つ。まずは大物食い2016年には当時9位のツォンガを、自身338位ながら撃破する大番狂わせ。2023年デビスカップでも、4位ルーネに勝った。2024年には2位アラカラス、7位チチパス、9位ルードのトップ10、3人を倒した。

 アラカラスとの対戦成績は2勝0敗! 実は2024年の直近の勝利は相手故障による1―1RETという内容なのだが、2021年にはメルボルンの16強決めで7―6、6―3で完勝している。この年末、18歳のアラカラスはNextGenファイナルズで優勝。最終世界ランクは31位。新星のセンセーショナルな年に、きっちり黒星を付けている事実は本物だ。

 2つめはトーナメント中で見せる爆発力。1試合、それも短時間の爆発力だけかと思いきや、絶好調モードも存在する。2024年のマスターズ1000ローマ大会では予選から快進撃。2勝し、本戦入りを決めると、1回戦でモンフィスを6ー2、7-5。続く2回戦ではトンプソンを6―1、6-3で。3回戦ではケツマノヴィッチを6-2、4-6、7―6で撃破。上位勢を次々となぎ倒して自身初のマスターズ16強入りした。波に乗ると手がつけられなくなるタイプだ。

 決して諦めない闘争心も持ち合わせている2024年ショット・オブ・ザ・イヤーの受賞者でもある。この動画では2位で紹介されている、9分過ぎのプレーを見て欲しい。

▶Tennis TVさまの動画です

 中央ネット寄りで相手のドロップショットをなんとか処理。相手のフォアボレーで、完全にオープンコートのサイドを抜かれ、通常なら完全にジ・エンドのプレーだが、モンテイロは諦めない。アレーのベースラインまで戻り、どう見ても追いつかない姿勢からツイナー気味のロブを決め逆転。観客からは悲鳴が上がる。何度見ても信じられないショットだ。

 母国のクエルテンと、ナダルが幼い頃からのアイドルと言う。特にナダルを「最強のメンタリィーの持ち主」と尊敬するなど、パワーばかりではなく、メンタル勝負にも強そうだ。フルセット勝率が高い錦織だが、この男が一旦、波に乗ると簡単にはいかない。見る者の勝手な都合だが、ストレート、短時間での勝利が安心できるのだが。

 注目の全豪オープンは12日から始まる。

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駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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