錦織ハチャノフ戦 上昇後 棄権


順延試合リタイア
世界62位の錦織圭(35歳)が5月20日、ゴーネット・ジュネーブ・オープン(スイス・ジュネーブ=ATP250)2回戦に臨み、第4シードで世界24位のK・ハチャノフ(28歳)と対戦した。
第1セット錦織から2-0で雨のため約1時間半の中断。その後再開されたが、第1セットは逆転を許し5-7。第2セットは錦織リードの5-2で、再び雨が降り出し、翌21日に順延されていた。
2日がかりの一戦を迎えるはずだったが、錦織は試合前に腰痛を理由に棄権を申し出た。
おそらくは来週から始まる全仏オープンに向けて休養を優先したのだろう。
途中までとはなったが、第1、第2セットとも、
最も目立ったのがフォアハンドストロークの好調ぶりだった。
フォアウィナー量産
各セットごとの錦織のウィナー数の推移を見ると、フォアのウィナーが多くアンフォースドエラーも少ないことが分かる。
計20本ものフォアウィナー。逆にフォアのアンフォースドエラーに限っては、わずか8本だった。
錦織第1Sウィナーとアンフォースドエラー | ||
ウィナー | U E | |
15 | フォア | 6 |
2 | バック | 10 |
0 | サーブ | 1 |
サービスエースとリターンエースも含む |
第2S途中までウィナーとアンフォースドエラー | ||
ウィナー | U E | |
5 | フォア | 2 |
2 | バック | 4 |
1 | サーブ | 1 |
グランドスマッシュやボレーを除く、ストロークに限ったフォアウィナーは以下の通り。
自分のサービスゲームの大事な1本目で多く奪って、いいリズムでプレーしていることが分かる。
錦織第1Sフォアストロークウィナー | |||
ゲーム | S | ポイント | コース内容 |
1G | 30-40 | クロスパッシング | |
2G | ★ | 自分AD | 中央Tから逆クロス |
4G | ★ | 0-0 | 中央やや右からクロスドロップ |
6G | ★ | 0-0 | 中央Tから3球目逆クロス |
6G | ★ | 30-15 | 中央やや左からストレート |
6G | ★ | 40-15 | 中央Tからクロススピン |
7G | 0-30 | 中央Tから逆クロススピン | |
9G | 15-15 | 中央深めから逆クロス | |
10G | ★ | 0-0 | 右アレーから3球目ストレート |
10G | ★ | 40-40 | 中央Tから逆クロスドロップ |
★=錦織のサービスゲーム、ポイントはサーバー側から見て、T=サービスラインTゾーン |
錦織第2S途中までフォアストロークウィナー | |||
ゲーム | S | ポイント | コース内容 |
1G | 0-30 | ストレートリターン | |
4G | ★ | 0-0 | 中央から3球目逆クロス |
5G | 0-0 | クロスリターン | |
6G | ★ | 40-15 | 中央Tから逆クロスドロップ |
7G | 15-30 | 左アレーから回り込みストレート |
パワーのあるハチャノフ相手に、ストローク戦の中から幾度もフォアで好機を作った。
特にストレート系のスピンのかかり具合は素晴らしかった。ラケットに吸い付くように見える長い接触時間から打ち出されたボールは、コート奥の看板プレートの高い位置にワンバウンドで当たる、凄まじい威力だった。
クレーコートで、いい状態の時の錦織が見せてきた、まさにその形だった。
課題のサーブも改善
フィジカル面以外で唯一の不安要素と言えるファーストサーブ。
この日も1ブレークアップ4-3リードから、2ブレークを許し第1セットを落とした。
その最大の要因となったのは、ファーストサービスの入りの悪さ。
第1セットのファーストサービスインの確率はわずか36.6%。
ファーストインが5の5で100%だった第6ゲームを除いてしまうと27.8%。
確率の低さはもちろん、非常に波の大きい出来だった。
錦織の第1S 各サービスゲーム ファーストイン確率 | ||||
ゲーム | 結果 | 1st | 2nd | 1st確率 |
2G | KEEP | 3 | 9 | 25%(3/12) |
4G | KEEP | 2 | 3 | 40%(2/5) |
6G | KEEP | 5 | 0 | 100%(5/5) |
8G | BREAK | 2 | 4 | 33.3%(2/6) |
10G | KEEP | 1 | 7 | 12.5%(1/8) |
12G | BREAK | 2 | 3 | 40%(2/5) |
計 | 15 | 26 | 36.6%(15/41) | |
1stイン時のポイント獲得率67%(10/15) |
錦織の第2S途中まで 各サービスゲーム ファーストイン確率 | ||||
ゲーム | 結果 | 1st | 2nd | 1st確率 |
2G | KEEP | 4 | 1 | 80%(4/5) |
4G | KEEP | 4 | 1 | 80%(4/5) |
6G | KEEP | 4 | 1 | 80%(4/5) |
計 | 12 | 3 | 80%(12/15) | |
1stイン時のポイント獲得率92%(11/12) |
しかし第2セット以降は、その不安を解消。
時折ファーストからのスピンサーブも織り交ぜながら、
全3ゲームで80%をマーク。
試合中の修正力で安定感を取り戻した。
ファーストイン時のポイント獲得率は92%と非常に高かった。
フォアは終始一貫して、サービスゲームは第2セットで、非常にリズムの良い形を体現できた。
これこそが全仏オープンを前に、戦いを切り上げた最大の理由ではなかろうか。
もちろんATPチャレンジャー、エストリル・オープンとBNLイタリア国際を2試合連続欠場して迎えた今大会も途中棄権。不安要素がない訳ではないが、1回戦では若手の有望株、世界67位L・ティエン(19歳=アメリカ)を退けるなど、まずまずの仕上がりを感じさせた。
2週間にわたる長丁場のグランドスラムで上位を狙うためにも、この日の棄権が良い決断だったと振り返られる日が来ることを、まずは願おうではないか。
(※実際には錦織は全仏オープンを棄権することになった)
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