錦織圭 9カ月ぶり2時間マッチ制し予選突破

フルセット勝利
錦織が2時間超えの熱戦を制して予選突破を果たした。
世界284位で予選第6シードの錦織圭(36歳)が3月2日、チャレンジャー100のティオンヴィル・オープン予選2回戦に臨み、世界343位で予選第9シードのジェレ・セルス(30歳=オランダ)と対戦。7-6(3),4-6,6-4で勝利した。
2時間超えはティエン戦以来
フルセットを戦ったのは2025年11月の横浜慶應チャレンジャー1回戦で市川泰誠に4-6,6-1,6-1で逆転勝ちして以来、3カ月ぶり。
試合時間は2時間9分。
2時間超えの試合を戦ったのは、
2025年5月のATP250ジュネーブ・オープンで
ラーナー・ティエン(アメリカ)に4-6,6-4,6-4で勝利した2時間7分の試合以来、
実に9カ月ぶりとなった。
試合後は主審に大きく足を上げて駆け寄って握手を求めた。フランスのちびっ子ファンの大声援にラケットを叩いて応え、サインをねだる声に応えた。
2戦連続戦うこと自体、フィジカルにどこまで影響が出るか心配だったが、まずは一安心といった姿だった。
もう一段上のレベル相手に
対戦相手のセルスは2022年10月に、ムイジェロン・ル・キャプティフ・チャレンジャー90で優勝した経験を持つ。決勝ではキャリアハイ25位までいったヴァセック・ポスピシル(カナダ)をストレートで下している。同年11月にはキャリアハイ127位をマークした選手だ。
前日予選1回戦の相手はダニエル・ジェイド。ワイルドカードで出場した、ジュニアグランドスラムレベルの16歳とはひと味違う、確実にもうワンランク上がった実力者だった。
それでも、キャリアハイ世界4位の錦織はキッチリと競り勝って見せた。
調子の起伏が多い試合
ただプレーの質としては、1回戦に比べると微妙なものだった。
時折素晴らしいショットを放ち、感覚をつかんだかと思いきや、また簡単なミスを重ねるというシーンが目立った。

第1セット サービス順調
第1セットは無駄な力みが消えた、自然体のサーブが好調。
ファーストサービスインは79%、ポイント獲得率は81%と、
リズムよくサービスゲームを戦っていた。
1ブレークずつで迎えた
タイブレークは、自らのサービス5ポイントすべてファーストイン。
エース1本に、最後は絵に描いたようなサーブ&ボレーウィナー。
余裕をもって第1セットをモノにした。
| 錦織の第1Sサービススタッツ | |
| エース | 3 |
| ダブルフォルト | 1 |
| 1stイン | 79%(27/34) |
| 1stPW | 81%(22/27) |
| 2ndPW | 71%(5/7) |
第2セット8連続セカンドサーブ
だが第2セットに入るとファーストの確率が44%にまで悪化。
第7ゲームにいたっては、
8ポイントすべてセカンドサーブでブレークを許した。
| 錦織の第2Sサービススタッツ | |
| エース | 0 |
| ダブルフォルト | 0 |
| 1stイン | 44%(14/32) |
| 1stPW | 71%(10/14) |
| 2ndPW | 44%(8/18) |
第3セット フレームショットも
ファイナルセットに入ってサービスは、やや持ち直した。
フォアもラケットにボールが吸い付くようなショットが増えたかに見えた。
だが、中盤以降、時折、天井に当たってしまうような、フレームショットも混ざる。
先にブレークし4-2とした第7ゲームのサービスゲーム。
失ったポイントはすべて自らミスショット。
フレームショット1本を含むフォアの大きなミス3本と
何でもない3球目のバックミス。
驚くほどあっさりとブレークバックを許した。
| 錦織の第3Sサービススタッツ | |
| エース | 1 |
| ダブルフォルト | 0 |
| 1stイン | 68%(19/28) |
| 1stPW | 68%(12/19) |
| 2ndPW | 63%(6/9) |
| 錦織のマッチ通算サービススタッツ | |
| エース | 4 |
| ダブルフォルト | 1 |
| 1stイン | 64%(60/94) |
| 1stPW | 73%(44/60) |
| 2ndPW | 56%(19/34) |
締めくくりはさすが
だが、やはりそこは錦織だ。
5-4リードで迎えたリターンゲーム。40-30から10本目の回り込みフォアを、鮮やかにダウンザラインに決めてデュースに持ち込む。
ここから相手のワイドサーブを見事なクロスリターンウィナー。最後もベースラインに突き刺す深いリターン。
見事な3連続ポイントで理想通りのブレーク幕切れを演出した。
世界Rダウン 踏みとどまるためにも
この日発表された最新の世界ランクでは284位。
だが、ライブレースランキングは420位台にまで落ち込む。
無常にも昨年序盤に稼いだポイントは、52週が経った今、徐々に失効していく。
目立ったポイントが挙げられなければ、後退していく一方。
体調優先とはいえ、
少しでも踏みとどまるためにも、やはり予選突破は必要だった。
ランキング再浮上へ、足がかりとなる本戦の出場機会を、まずは確保した。
1回戦の相手は世界190位
メーンドロー1回戦の相手はクレメント・タバー(26歳=フランス)に決まった。
最新ランキングでキャリアハイ190位をマークしたばかりの勢いのある選手だ。
2025年11月には地元開催、ATP250メスオープンでツアー初勝利を含む2勝も挙げている。
錦織にとって初の顔合わせとなるが、油断はできない。
フルセットマッチの後、このレベルの相手を倒せれば、今後に向けての大きな光が見える。




