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伊藤あおいの試合予定と結果は

伊藤あおい ミス30本で全仏予選敗退

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世界ランク100位で予選第4シードの伊藤あおい(20歳)が5月19日、パリで行われた全仏オープン予選1回戦に登場。世界ランク209位のP・マルチンコ(19歳=クロアチア)に5-7,2-6のストレートで敗れた。試合時間は1時間5分。

最後のゲームはフォアのミスから3連続ダブルフォルトで終了という、粘り強さが信条の伊藤らしからぬ、エンディングとなってしまった。

マルチンコは2022年の全豪オープンジュニア女王。ジュニアでそれを含め8個のタイトル、ITFでも7個のタイトルを持つ、若手有望株。とはいえ、最後のゲームに象徴されるよう、伊藤の完全な「自滅」だった。

第1セット5-3リードまでは、伊藤のペースだった。

第3ゲームにはフォアのウイナー4本を浴びせて先にブレーク。第4ゲームでブレークバックを許したが、再び第5ゲームでブレーク。前哨戦のクラランスで見せたような強打のフォアがキッチリと決まっていた。

しかし第9ゲーム以降、イッキにミスが増えた。

第1セット残りの4ゲームで、フォアのアンフォースドエラーが5本、バックが2本の計7本と急増。

中盤までのミスの少なさが一転。自らのサービスゲームだった第10、12ゲームを立て続けに落として、逆転でこのセットを奪われる。

第10ゲームは30-0から4連続でポイントを失い、第12ゲームはラブゲームでブレークを許すという、ここでも、らしくない、終わり方だった。

ウイナー第1セットUE
6フォア7
4バック
1サーブ
11合計14
UE=アンフォースドエラー

第2セットもフォアウイナーを量産したが、ミスは減らない。

加えてサービス調子までおかしくなった。

このセットなんとダブルフォルト6本。

ウイナー第2セットUE
7フォア7
2バック
0サーブ
合計16

マッチ通算のアンフォースドエラーは実に30本を数えた。

ウイナーマッチ通算UE
13フォア14
6バック
1サーブ
20合計30

通常、ファーストサーブイン確率が7割前後の伊藤。この日も第1セットのイン確率は70%。

しかし第2セットは38%にまで低迷。

マッチ通算でも57%(29/51)。

セカンドサーブ時のポイント獲得ウォンに至っては、第2セット8%(1/13)。

マッチ通算でも23%(5/22)と、普段は絶対に見られない低い数字が並んだ。

1stイン確率
第1S第2S
70%(21/30)38%(8/21)
1stポイント獲得ウォン
48%(10/21)50%(4/8)
2ndイン確率
第1S第2S
89%(8/9)57%(8/14)
2ndポイント獲得ウォン
44%(4/9)8%(1/13)

これでは、淡白な結末になるのも、致し方なかっただろう。

グランドスラム予選のデビュー戦となった1月の全豪オープンでは、同じ日本の石井さやか(19歳)と1回戦でぶつかり、3-6,4-6で敗れていた。WTA1000大会では今シーズン4大会に出場してすでに予選7勝1敗、3大会で本戦出場の伊藤だが、グランドスラム初本戦どころか予選での初勝利すら、またもお預けとなった。

国内開催のITF大会を含めて自身4連敗にもなった。安藤証券オープン準決勝敗退以降、岐阜カンガルーカップ、クラランス、今大会と3戦連続1回戦敗退が続いている。プロ入りして4連敗以上は1度だけ。2022年11月から2023年1月にかけて5連敗して以来だ。

苦手とするクレーコートの戦い。そんな中、従来よりアグレッシブにプレーして、上のレベルで勝てるスタイルを模索している道中にいるのは、間違いない。

自ら課した、この壁を超えた時こそ、新たな伊藤あおいのスタイルが完成すると信じて、次の試合を待ちたい。

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ABOUT ME
テニスうどん
テニスうどん
駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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