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伊藤あおいの試合予定と結果は

伊藤あおい365日前の雪辱8強

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世界108位の伊藤あおい(21歳)が7月10日、W50コロイオス・セイシャル2回戦に臨み、ベスト8進出を決めた。元世界40位、現480位のテレザ・マルティンコヴァ(30歳=チェコ)を6-2,7-6(4)で倒した。

伊藤の今シーズンのベスト8以上は、2カ月半ぶり3度目だ。

優勝した1月のキャンベラ国際、ベスト4だった4月の安藤証券オープン以来。

得意のハードコートで再び進撃を開始した。

マルティンコヴァとは、ちょうど1年前の7月10日、同大会の1回戦で対戦。

当時219位で第6シードだったベテランに、5-7,7-5,3-6の2時間27分のフルセットで惜敗していた。

今回は自らが第1シードと、立場が逆になっての顔合わせで、見事にリベンジしてみせた。

マルティンコヴァのキャリアハイは2022年2月14日付けの世界40位。グランドスラムで14度本戦に出場し、2021年のウィンブルドンでは3回戦にも進出。

ここ2年低迷しているが、決して簡単ではないハードヒッターから価値ある勝利を奪った。

第2セットこそ確率をわずかに落としたが、ファーストサービスは今大会1回戦から完全に復調気配だ。

クレーコートで見られた力みはなくなり、この日も淡々とリズム良くファーストを入れた。

マッチ通算のファーストサービスインの確率は72.9%。

伊藤のセットごとのファーストサービスイン
第1S80.6%25/31
第2S66.7%26/39
通算72.9 %51/70

加えてこの日は得意のバックのダウンザラインの精度が抜群だった。

第2セットのタイブレークは7-4で伊藤がモノにした。

今シーズン1月のキャンベラ国際準々決勝で1つモノにして以降、タイブレークを6連続で落としていたが、ようやくその「連敗」もストップした。

ゲームカウント6-6で迎えた正念場、自身のサーブ6本すべてでファーストイン。

奪ったポイントの内訳は、バックのストレートでウィナー1本、バックのストレートで相手のミスを誘ったのが3本、バックのクロスでミスさせたのが2本。

そしてマッチポイントはワイドのスライスサーブからフォアボレーで締めくくった。

試合を通じて、サイドスピンをかけたフォアスラで相手バックを突き、バックのダウンザラインで攻撃する得意パターンを駆使していた。

もつれ込んだタイブレークでも、調子のいいサーブとバックの強打をフル回転。

相手の最も嫌がる戦術を貫いた。

伊藤はよく「初見殺し」というワードで、自らのスタイルを自嘲気味に称す。変則的なプレーに徹するがゆえ、実力ある相手を戸惑わせる効果が、初戦にしか通用しない、との謙遜の意味だが、そんなことはない。

過去、日本選手以外と複数回対戦した経験があるプレーヤーは今回を含め23選手。

1度目の対戦に勝った後、負けたという、いわゆる伊藤の言う「初見殺し」のパターンは5度しかない。

確かに2024年10月の木下ジャパンオープンで世界ランク元4位、当時158位のソフィア・ケニン(26歳=アメリカ)に勝った後、2025年2月のアビダビ500で敗れた印象は強い。

だが、驚くなかれ。

実際は、連勝、もしくは敗戦のち勝利で、勝敗を5分に戻したパターンが実に15度もある。

伊藤の外国籍選手との複数回対戦の勝敗
Mananchaya Sawangkaewタイ⚪️⚫️⚫️⚪️
Sijia Wei中国⚪️⚪️⚪️
Destanee Aiavaオーストラリア⚫️⚫️⚪️
Lizette Cabreraオーストラリア⚫️⚫️⚫️
Chia Yi Tsao台湾⚪️⚫️⚪️
Kimberly Birrellオーストラリア⚫️⚫️
Maddison Inglisオーストラリア⚪️⚫️
Petra Huleオーストラリア⚪️⚫️
Victoria Mbokoカナダ⚪️⚪️
Han Shi中国⚫️⚪️
YeXin Ma中国⚪️⚪️
Gabriela Knutsonチェコ⚪️⚪️
Tereza Martincovaチェコ⚫️⚪️
Eva Lysドイツ⚪️⚪️
Lara Schmidtドイツ⚪️⚫️
Rutuja Bhosaleインド⚪️⚫️
Sohyun Park韓国⚪️⚪️
Sujeong Jang韓国⚫️⚪️
Emina Bektasアメリカ⚪️⚪️
Sofia Keninアメリカ⚪️⚫️
En Shuo Liang台湾⚪️⚪️
Ya Yi Yang台湾⚪️⚪️
Yu-Yun Li台湾⚪️⚪️

ケニンに勝ったのと同じジャパンオープンの準々決勝で勝った元59位、当時118位のエヴァ・リス(23歳=ドイツ)には、2025年3月のマイアミ1000で、キッチリ2連勝している。

連敗、負け越しは、わずか3度しかなく、

「初見殺しのあおい」というより、2度は負けない「リベンジのあおい」と言った方が正しいような戦績を残している。

さあ、365日前に惜敗した相手にキッチリ借りを返した。

次の準々決勝の相手は世界220位、第6シードのリンダ・クリモビコワ(21歳=ポーランド)。今回が初対決だ。

身勝手な話だが、ここは「初見殺しのあおい」で行ってもらうとしよう。W50の大会とはいえ、頂点まで残り3勝だ。

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テニスうどん
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駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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