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デビスカップ2025 日本と対決ドイツの本気度

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やはりドイツは本気で日本戦に臨んでくる。

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日本は1月31日、2月1日に行われた男子国別対抗戦デビスカップ・ファイナル予選1回戦でイギリス相手に3勝2敗で歴史的勝利をあげた。進んだ同予選2回戦の相手は世界ランク4位(2025年2月3日付)で、昨年の同大会も4強、過去3度の優勝を誇る強豪ドイツだ。

2月3日に更新されたデビスカップ公式ホームページより、ドイツのキャプテン(監督)のマイケル・コールマン氏(51歳)の言葉を借りる。

錦織圭というトップ選手が日本に加わり、世界のトップに返り咲こうとしている。そして2番手、西岡良仁も対戦するのが非常に嫌な選手。 私たちにとっては間違いなく厳しい仕事になるでしょうが、日本への旅を本当に楽しみにしています。

タフなドローになるだろうね。彼らはイギリスを倒しているから、プレーの仕方はわかっているはずだ。もちろん、ファイナル8に行きたい。それが私たちの次のステップだ。キャプテンが言ったように、そのために「世界一周切符」で世界中を回っているんだ。

勝てば11月にイタリアで行われる、世界一決定のため8カ国が一同に集う「ファイナル8」に進出できる大一番。2月18日には日本テニス協会から、9月12(金)13日(土)の両日に日本の有明コロシアムで開催されることが発表された。

デビスカップ公式ページには「世界ランキング2位のアレクサンダー・ズベレフは、コールマン率いるチームがイスラエルに3-1で圧勝したため、ドイツ代表としてデビスカップに復帰する選択肢(Option)を得た」と記されている。

ドイツメンバーの言葉からも予選1回戦の敵地イスラエル戦より、さらにメンバーを格上げしてくると思われる。故障などのアクシデントを度外視して今回のドイツ代表を予想してみた。前回紹介した不動のダブルペア、ケビン・クラウィーツとティム・プッツは、もはや外せないだろう(2人が組めば14勝1敗)。勝敗のカギを握るのは、シングルスメンバーに誰を選ぶかだ。

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何よりも気になるのはズベレフの動向だろう。実はデビスカップには2023年2月を最後に出場していない。

デビスカップ過去の成績は9勝6敗(複1敗含む)。代表デビューは2016年3月。ワールドグループ1回戦でチェコのトマーシュ・ベルディヒにフルセットの末、敗れている。

▶ITF公式動画より

2016年のデビュー戦

2018年ワールドブループ準々決勝ではナダルにストレート負け

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今回の予選1回戦の3カ月前、2024年11月のデビスカップ「ファイナル8」をズベレフは欠場した。その理由について、実はひと騒動あった。

ズベレフが発表した欠場理由は、表向き、厳しいシーズンの疲労回復のため、という理由だった。

ユナイテッドカップと全豪オープンまでに回復し、100%の状態に戻るために、ATPファイナルズ後にシーズンを終えるという難しい決断をせざるを得なかった。(2024年は)オリンピックに出場するために膝の怪我を抱えながらプレーしなければならなかった、とても厳しいシーズンでした。今は肺の問題を抱えながらもシーズンをうまく終えられるようベストを尽くしています。残念ながら(スペイン)マラガで行われるデビスカップにドイツ代表として出場することはできません。

しかし、その直後に受けたインタビュー。体調を理由としたものを否定するかのような、デビスカップについて、かなり否定的な発言をして、物議を醸したのだ。

そもそも多くのテニス選手が苦言を呈してきた過密日程に加え、ズベレフは新フォーマットへの不満が強いようだ。今回の「ファイナル8」は1週間という短い期間で、単一の会場で、シングル2本、ダブルス1本の3試合形式で行われる(従来は5セット、5試合)。

現在の形式にほぼ近づいた2019年導入前にも「11月の終わりに10日間にわたる大会を組み込むなんて、どうかしている」と辛辣だったが、今回の発言はそれ以上だった

現状では、これはデビスカップではなく、エキシビショントーナメントだ。私はテニスが大好きだ。私はテニス選手であることをとても誇りに思っている。もちろん、私たちはみんなお金のためにプレーしているが、お金がすべてではない。私は心からテニスを愛している。私にとって、デビスカップはテニスの歴史の一部だ。今起こっていることはテニスの歴史とは何の関係もない。ポイントのないユナイテッドカップのようなものだ

▶「tennismagazinTV」動画より

14分過ぎのラスト、デビスカップについて正直な意見を述べるズベレフ

これらの経緯から、予選1回戦突破後も、地元ドイツの報道では「コールマン監督はズベレフ不在で優勝を目指さなければならないだろう」という論調が大半を占めている。

やはり日本の錦織、西岡のシングルスの相手はヤン・レナード・ストルフ、ダニエル・アルトマイヤーになるのだろうか? ストルフ46位、アルトマイヤー80位。西岡63位、錦織71位と、世界ランキングは拮抗した戦いになると言い切りたいところだが、先日新たなちょっとした「出来事」があった。

現在行われている「アルゼンチン・オープン」を盛り上げるブエノスアイレスでのイベントのことだった。アルゼンチンとドイツのデビスカップでの優勝回数を聞かれたズベレフは、こう答えた。

「ドイツは3回優勝したと思う。確か3回か4回だ。どっちが多いか?アルゼンチンだね」。

アルゼンチンは2016年の1回だけ。ドイツは1988、1989、1993年なので、もちろんドイツが正解。大音量の間違いブザーを聞いたズベレフは続けたのだ。

「間違ってる? ドイツ? 僕は今、ドイツに帰国することを許されてないんだよ!

これは現地でもデビスカップに批判的な過去の自分の言動と、ドイツ国内の反応を皮肉ったジョークとして捉えられた。本当に母国と真っ向対立しているなら、こんな冗談は飛ばせないだろう

2022年11月の撮影、ズベレフが最後に出場したデビスカップ2023の少し前、ドイツ代表の仲の良さを表す動画を見つけたので紹介したい。

▶「tennismagazinTV」動画より

誰が一番食べるか? 誰が一番大きないびきをかくのか? 誰が一番怠け者なのか? 音楽の趣味が一番おかしいのは? 最も大暴れするのは? チーム一歌がうまいのは? パブに一番長くいるのは? 誰が負けず嫌い? などの質問に実に仲良さそうに答えています。

9月12、13日の開催。ドイツ、日本とも、代表メンバー発表は、おそらく、その1カ月ほど前になるのだろう。チケット販売も、その頃だと思うが、今のところズベレフが確実に招集オファーを断ったとの情報はない。

大事なグランドスラム、全米オープンの決勝予定は9月7日。ズブレフは9月19日~21日にかけてサンフランシスコで開催されるレーバー・カップ出場も決まった。スケジュール的な困難は予想されるが、まだまだ「日本」対「最強ドイツ」との決戦の実現を期待して、待ちたい。

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駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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