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伊藤あおいの試合予定と結果は

錦織ファアウィナー量産も敗れる

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デルレイビーチ・オープン1回戦が現地2月11日に行われ、世界ランク71位の錦織圭が、123位のM・マクドナルドに接戦の末、敗れた。スコアは6ー7(4)、6-4、5ー7。特に第2セット以降は、終始、錦織が押し気味にゲームを進めたが、1ブレークずつで迎えた最終セット5-6。初めて許したマッチポイントでリターンウィナーを決められ敗れた。トータルポイントは錦織から見て102(48%)対111(52%)の僅差。一瞬のスキをつかれた形になった。

 マクドナルドに今季ATPツアー初勝利を献上した。とはいえ、現在ランキングを落としているとはいえ、従来は最高ランク37位(2003年10月)の実力者相手の戦い。過去の両者対戦は1勝1敗で、いずれもフルセットだった。錦織は、ロングゲームへの対策か、この日は早めに仕掛ける姿が目立ち、実際にウィナー数で圧倒していた。

第1セット
錦織 ウィナーマクドナルド ウィナー
15
フォアバックサーブフォアバックサーブ
11

第2セット
錦織 ウィナーマクドナルド ウィナー
17
フォアバックサーブフォアバックサーブ
12

第3セット
錦織 ウィナーマクドナルド ウィナー
フォアバックサーブフォアバックサーブ

トータル
錦織 ウィナーマクドナルド ウィナー
4125
フォアバックサーブフォアバックサーブ
2817

ビックサーバーではない錦織がウィナー41本。特にフォアハンドの28本が際立った。凄まじい回転数のかかったフォアハンドストロークがコーナーに突き刺さった。

その原動力となったのが、間違いなく錦織のリターンだった。

マクドナルドのマッチトータルのファーストサービスイン確率は71%と素晴らしかった。第2セットだけを見ると、さらにいい73%という数字を残した。

それでも錦織はこの第2セット序盤、楽々と2連続ブレークに成功した。

第1セット終盤からリターンの調子を上げ、特に第2セット、マクドナルドのサービス第1、3、5ゲームで冴えまくった。

なんとマクドナルドがセカンドサーブになると、錦織が7連続ポイント。

相手に恐怖を植え付ける時間帯を確実につくった。

第2セット序盤、錦織のリターンゲームでセカンドサーブに対峙したときの内訳を見直す。

①バックのリターンでダウンザラインにオンライン。ほぼノータッチウィナー

②5本のラリーを続けバックハンドの逆クロス気味のウィナー

③バックのリターン、ストレートに完全なノータッチウィナー

④フォアのストレートリターン、完全なウィナー

⑤コードボールとなった6本目をフォアで逆クロスにウィナー

⑥フォアの逆クロスでリターンウィナー

⑦フォアのストレートでリターンウィナー

これだけウィナーを奪われれば、マクドナルドは、さぞたまったものではない。錦織のマッチ通算のリターンポイント獲得率を見ても非常に高い59%(32度中19度ポイント)。最終セット、少しでもマクドナルドのファースト確率が落ちていれば、確実に錦織が勝利していただろう。

フォアハンドストロークの好調度に加え、世界屈指のリターン力を改めて示した。さらに自らのサービスゲームでも厳しい場面でフリーポイントを多く奪った。

アンフォースドエラーこそマクドナルド42に対して57と多くなったが、白熱したスコアの割には、それほど長くない2時間32分の試合時間。2008年にツアー初優勝した思い出の大会で、淡々と35歳シーズンの戦い方を模索しているように見えた。

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テニスうどん
テニスうどん
駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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