錦織2026年シーズン開幕戦は途中棄権

第2セット2-2で
錦織の2026年シーズンの幕開けは、途中棄権による黒星となった。
世界238位の錦織圭(36歳)が1月6日、チャレンジャーのキャンベラ国際1回戦に臨み、世界101位で第1シードのヴィート・コプリバ(28歳=チェコ)に敗れた。
第1セットを1-6で失って迎えた第2セット。先にブレークを許した後、ブレークバックして2-2と追いついたところで棄権を申し出た。試合時間45分。
軽めのサービス
序盤からサービスは5~6割といった力感。
第1セット中盤以降、肩あたりを気にする仕草を見せ始め、その後も出力は上がらなかった。

昨シーズンは右肩、背中、腰痛など、度重なる故障に悩まされてきたが、この日もフィジカルの不安を払拭できず。
試合を止めると、驚いた表情を見せたコプリバに「ソーリー」と、謝って握手を求めた。
マネジメント会社は肩、同大会主催者はのちに腰の負傷を棄権理由として公表した。
アンフォーストエラー多く
トータルポイントは27‐42とコプリバに圧倒された。
ウィナーの数は両者8ずつだったが、錦織は、コプリバの倍以上、24本ものアンフォーストエラーを重ねた。
| 両者のポイントスタッツ | ||
| 錦織 | コプリバ | |
| 8 | ウィナー | 8 |
| 24 | UE | 11 |
| 18/38 (47%) | サービスPW | 22/31 (71%) |
| 9/31 (29%) | リターンPW | 20/38 (53%) |
| 27/69 (39%) | トータルPW | 42/69 (61%) |
| UE=アンフォーストエラー、PW=ポイントウォン | ||
リターンミス徐々に修正
軽めの強度に終始したサービスゲームはもちろんだが、得意のリターンゲームでも苦しんだ。
第1セットは4度のリターンゲームを戦ったが、うち奪えたのは、4ポイントだけ。
8度もの単調なリターンミスが目立った。
相手の威力に押されているというよりは、自分のタイミングが掴めない状況に見えた。
なんとか調整しようと、第2セットも果敢に打って出た。1-2で迎えた第4ゲーム、結果、最後になるゲームは、強打のリターンを繰り返した。
- フォアのリターンミス
- フォアのナイスリターン→相手返球できず
- バックのリターンミス
- フォアのナイスリターン→相手返球できず
- フォアのリターンエース(ストレート)
- バックのリターンエース(ストレート)
ようやくタイミングが合ってきて初のブレーク成功。
直後に棄権となった。
ようやく波に乗ったところでの残念な決断か、はたまたリターンの確認事項を終え、これ以上は無理せずの判断をしたか。
とにかく故障がひどくなく、全豪オープンへの調整を優先したと祈りたいところだ。
デ杯招集直後の試合
前日5日には、デビスカップの日本代表に招集された。2月6、7日に東京・有明で行われるオーストリア戦のメンバーに指名された。
添田豪キャプテンは「重要な戦力として期待しており、状態が100%戻れば実力的にチームでも強い選手」と語った。
昨年12月の宮崎強化合宿で3日間を過ごした添田キャプテンの目には、まだまだやれる、と映ったのだろう。
昨年の香港オープン準優勝のポイントが消え、238位まで世界ランクを落とした錦織を、あえて呼び寄せたことには、大きな期待感の表れと言える。

どこまで回復できるか
錦織は、昨年8月8日、ATP1000シンシナティ・オープン1回戦の最後の出場から、年内休養し、6カ月以上の期間を空ければ、プロテクトランキング(SR)の適用条件を満たしていた。
それでも、あえて11月の横浜慶應チャレンジャーに復帰した。
残り少ないテニス人生、少しでも多くの試合を戦い、自力でランキングを上げる道を選んだ。
全豪オープンは予選からの出場になる。
1月12日(月)から15日(木)まで3試合を戦い抜いた後、18日(日)から開幕する本戦に備えなければならない。
以降は1月26日からのチャレンジャー、サンディエゴ・オープンにエントリー済み。
そして2月6、7日のデビスカップと、36歳には、決して簡単とは言えないスケジュールだ。
進んでは停滞し、わずかに進んでは戻るといったような、苦しいシーズンが長く続いている。
無理はできないが、短期間で、どこまで本来の姿を取り戻せるか。
錦織の挑戦は続く。




