デ杯 日本VSドイツ メンバー決定

ズベレフは外れる
9月12(金)、13日(土)に東京・有明コロシアム(屋根を閉じた状態)で行われるデビスカップ予選2回戦、日本対ドイツの代表メンバーが8月14日までに、発表された。
やはり、ドイツの世界3位アレクサンダー・ズベレフ(28歳)はメンバー入りしなかった。ドイツ選手の現状、日本代表選手との対戦成績を完全版ガイドとしてお届けする。
リンク先はATP公式の紹介ページに遷移します
ドイツ代表メンバー | ||
選手名 | ランク | 年齢 |
ダニエル・アルトマイヤー Daniel Altmaier | 60位 | 26歳 |
ヤニック・ハンフマン Yannick Hanfmann | 132位 | 33歳 |
ヤン・レナード・ストルフ Jan-Lennard Struff | 143位 | 35歳 |
ケビン・クラウィーツ Kevin Krawietz | 複8位 | 33歳 |
ティム・プッツ Tim Puetz | 複10位 | 37歳 |
世界ランクは最新8月4日時点
▶「Davis Cup」公式インスタグラムより
日本代表メンバー | ||
選手名 | ランク | 年齢 |
錦織 圭 (にしこり・けい) | 65位 | 35歳 |
望月慎太郎 (もちづき・しんたろう) | 120位 | 22歳 |
西岡 良仁 (にしおか・よしひと) | 130位 | 29歳 |
綿貫 陽介 (わたぬき・ようすけ) | 147位 | 27歳 |
柚木 武 (ゆずき・たける) | 複114位 | 26歳 |
世界ランクは最新8月4日時点
▶「Davis Cup」公式インスタグラムより
ドイツメンバー5選手

2014年プロ転向、2017年ATPツアーデビュー。グランドスラム最高成績は2020年、2025年の全仏オープンベスト16入り。今シーズンは1回戦で第4シードのT・フリッツを破った。
肩、腰などの故障を経て2019年から本格復帰。2020年初めてグランドスラム予選入りした全仏オープンで快進撃。本戦1回戦でF・ロペス、2回戦で同胞のヤン・レナルト・シュトルフを、3回戦で世界8位のM・ベレッティーニを、破った。2021年トップ100、2023年トップ50入り。2023年の全仏オープン2回戦ではJ・シナーを倒した。
デビスカップでは2023年代表入り。デビュー戦では、スイスのS・ワウリンカをストレートで撃破し初出場初勝利。代表歴はシングルス2勝2敗。
片手バックでR・フェデラー、S・ワウリンカに憧れ。
▶「ITF公式」動画より
2024デビスカップ ファイナルズ 準々決勝カナダ戦
VSディアロ⚪️ 7-6,6-4
今回の日本代表とは0勝5敗。望月、綿貫にそれぞれ2敗、西岡に1敗。錦織との対戦経験なし。
望月とのチャレンジャーでの対決 自身は61位 | ||||
2024年4月 challenger Cagliari | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
1回戦 | ⚫️ | 望月慎太郎 | 163 | 4-6,6-1,3-6 |
望月とのATP予選での対決 自身は144位 | ||||
2021年4月 ATP Masters 1000 Miami | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
予選1回戦 | ⚫️ | 望月慎太郎 | 654 | RET 1-4 |
西岡とのATPでの対決 自身は47位 | ||||
2023年10月 ATP Masters 1000 Shanghai | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
1回戦 | ⚫️ | 西岡良仁 | 48 | 4-6,6-3,6-7(2) |
綿貫とのATPでの対決 自身は58位 | ||||
2025年7月 ATP Masters 1000 Canada | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
1回戦 | ⚫️ | 綿貫陽介 | 158 | 6-3,1-6,4-6 |
綿貫とのチャレンジャーでの対決 自身は98位 | ||||
2021年11月 challenger Champaign | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
2回戦 | ⚫️ | 綿貫陽介 | 306 | 2-6,1-6 |

2015年プロ転向、2017年ATPツアーデビュー。グランドスラム最高成績は2022年の全豪オープンと2023年全仏オープンの2回戦。
2023年トップ50入り。同年のイタリア国際では2回戦でT・フリッツを、4回戦ではA・ルブレフを破り、ベスト8に進出。2024年全豪オープンではドミニク・ケプファーと組んで、ダブルスで準決勝に進出したこともある。
デビスカップでは2017年代表入り。シングルス4勝1敗。
得意なショットはバックハンド。両耳に聴覚障害がある。
▶「ITF公式」動画より
2025デビスカップ 予選イスラエル戦
VSクキエルマン⚪️ 6-4,6-4
今回の日本代表とは3勝2敗。望月、西岡に1勝1敗、綿貫に1勝。錦織との対戦経験なし。
望月とのATP予選での対決 自身は113位 | ||||
2025年3月 ATP Masters 1000 Miami | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
予選1回戦 | ⚫️ | 望月慎太郎 | 155 | 6-7(5),4-6 |
望月とのチャレンジャーでの対決 自身は95位 | ||||
2024年3月 challenger Chengdu | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
1回戦 | ⚪️ | 望月慎太郎 | 147 | 6-4,7-6(5) |
西岡とのATP予選での対決 自身は138位 | ||||
2025年6月 ATP500 Halle | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
予選1回戦 | ⚪️ | 西岡良仁 | 78 | 6-4,6-1 |
西岡とのATP予選での対決 自身は114位 | ||||
2022年4月 ATP250 Munich | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
予選2回戦 | ⚫️ | 西岡良仁 | 86 | 5-7,7-6(5),4-6 |
綿貫とのATPでの対決 自身は134位 | ||||
2023年4月 ATP250 Houston | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
1回戦 | ⚪️ | 綿貫陽介 | 107 | 6-4,3-6,6-2 |

2009年プロ転向。グランドスラム最高成績は2019、2021年の全仏オープン4回戦。
2018年、マクラクラン勉と組んだダブルスで楽天オープンを優勝。ダブルスツアー優勝回数は4度。2023年マスターズ1000のマドリード・オープンではラッキールーザーから準優勝。同年は150位からスタートして25位でフィニッシュ、ATPカムバック賞も受賞した。2024年、BMWオープンでシングルスツアー初優勝。
感染症による離脱のためランキングを落としているが、今シーズンのウィンブルドン2回戦ではF・オジェ・アリアシムに勝利、3回戦でC・アルカラスに1セットを奪うも敗れた。
デビスカップでは2015年代表デビュー。シングルス15勝10敗、ダブルス4勝0敗。2021年のベスト4入りに貢献。
好きなショットはバックハンド、サッカー好き。
▶「ITF公式」動画より
2024デビスカップ ファイナルズ 準々決勝カナダ戦
VSシャパバロフ⚪️ 4-6,7-5,7-6
2024デビスカップ ファイナルズ 準決勝オランダ戦
VSグリークスプール⚫️ 7-6,5-7,4-6
今回の日本代表とは1勝3敗。錦織に1敗、西岡に1勝2敗、望月、綿貫との対戦経験なし。
錦織とのATPでの対決 自身は51位 | ||||
2019年5月 ATP Masters 1000 Rome | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
3回戦 | ⚫️ | 錦織圭 | 6 | 6-3,6-7(2),3-6 |
西岡とのATPでの対決 自身は23位 | ||||
2023年9月 ATP250 Zhuhai | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
準々決勝 | ⚫️ | 西岡良仁 | 46 | 4-6,5-7 |
西岡とのATPでの対決 自身は32位 | ||||
2020年10月 ATP250 Cologne 2 | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
準々決勝 | ⚫️ | 西岡良仁 | 56 | 6-2,3-6,6-7(3) |
西岡とのATPでの対決 自身は36位 | ||||
2019年10月 ATP Masters 1000 Paris | ||||
回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
1回戦 | ⚪️ | 西岡良仁 | 72 | 4-6,7-5,6-2 |

2010年プロ転向。ツアータイトル12個を誇るダブルスのスペシャリスト。
2019年、2020年の全仏オープンではA・ミースと組んで2年連続優勝。2024年のATPファイナルズでは代表ペアでもあるティム・プッツと組んで優勝。同大会初めてのドイツ人ペアによる制覇となった。その他のグランドスラムでも2024年全米オープン準優勝、2025年全豪オープン、2023年ウィンブルドン4強と輝かしい成績を誇る。
デビスカップでは2019年代表入り。シングルス0勝1敗。ダブルス17勝1敗。2022年デビスカップ準々決勝でカナダのV・ポシュピシル、D・シャポバロフ組にフルセットで敗れて以来、6連勝。3年間、6試合で1セットすら落としていない。
得意なショットはフォアハンド。2020年のコロナの際は、ミュンヘンのスーパーマーケットで早朝5時半からの棚の補充、警備業務などを行った。

2011年プロ転向。ツアータイトル11個を誇るダブルスのスペシャリスト。
2024年全米オープン準優勝、2025年全豪オープン、2023年ウィンブルドンではベスト4。2023年には日本の加藤未唯と組んで全仏オープンのミックスダブルスを制覇した。
ツアーでも2023年からクラウィーツとペアを組み、2024年の全米オープンで決勝進出。2024年のATPファイナルズも制した。2021年ATP1000パリも優勝。
デビスカップでは2017年代表入り。出場はダブルスのみで19勝1敗。勝率9割5分。クラウィーツとのコンビでは14勝1敗で、ドイツのダブルス史上でも最強と称されている。
アメリカの大学でプレーし、オールアメリカン賞を4度獲得。得意なショットはバックハンド。子供のころ好きだったテニスプレーヤーはS・エドバーグ。
▶「ITF公式」動画より
2025デビスカップ ファイナル予選1回戦 イスラエル戦
アミット・ヴァレス/ダニエル・クキアマン ⚪️6-0,6-3
2024デビスカップ ファイナルズ グループC米国戦
ラジーブ・ラム/オースティン・クラジチェック ⚪️6-1,7-6
日本を警戒するドイツ
ズベレフ不在の理由をコールマン監督は「8月と9月のツアースケジュールが過密のため」と説明した。
そして日本代表メンバー5選手について、こう警戒した。
「錦織圭というトップ選手が、現在世界のトップに返り咲こうと奮闘してる。2番手と3番手の望月慎太郎と西岡良仁も、対戦相手としては非常に手強い」
一方でズベレフ抜きの布陣に対しては「指名された5人の選手は皆、ドイツ代表としてプレーすることを楽しんでおり、この大会特有のプレッシャーへの対処法も熟知している」と自信を見せた。ファイナル8に進出すれば、ズベレフが出場する可能性はあるという。
日本シングルスで3勝を
フォーマットは大会初日にシングルス2試合。2日目にダブルス1試合とシングルス2試合(予定=打ち切りの場合あり)。計5試合で先に3勝した方が勝ち。すべて3セットマッチで行われ、6-6の場合は7ポイントタイブレーク。
両国のシングルスは、どのような顔合わせになるかは、直前まで分からない。
それぞれの選手の世界ランキングに差はほぼないが、ATP、チャレンジャーでの対戦成績は日本側に分がある。
ダブルスはドイツはクラウィーツ、プッツ組でほぼ確実。日本もかなりの確率で綿貫、柚木組で挑むことになるだろう。
こちらはランキングでは大きな差がある。2人のサーブ力で押し切りたいところだが、相手のリターン精度を考えれば、おそらく簡単にはいかないだろう。
クラウィーツは2019年に代表入りして以来、ダブルス17勝1敗、勝率9割4分4厘。ティム・プッツは2017年に代表入りして以来、19勝1敗、勝率9割5分。2人のコンビでは、14勝1敗。勝率9割3分3厘。まさに最強コンビだ。
日本としては、何とかシングルス4本中3本を取って勝利を決めたい。
両国は過去1933年にベルリンで1度だけ対戦。その際は、佐藤次郎、布井良助の2選手で挑んだ日本が4-1で勝利している。

勝利国は11月、イタリアのボローニャで11月18~23日の日程で行われる「ファイナル8」に進む。
