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伊藤あおいの試合予定と結果は
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デ杯 綿貫&柚木組 CH4強逃す

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ダブルス世界ランク887位の綿貫陽介(27歳)、同105位の柚木武(26歳)組がチャレンジャー100の上海でベスト4進出を惜しくも逃した。

9月4日に行われた準々決勝で第4シードでダブルス世界147位のプルチャ・イサロ(29歳=タイ)、同174位のニキ・カリヤンダ・プーナチャ(30歳=インド)組に4-6,6-7(5)で敗れた。

綿貫、柚木の2選手は9月12、13日に行われる、デビスカップ2025のファイナル予選2回戦「日本対ドイツ」戦(有明コロシアム)に日本代表メンバーとして選出されている。

このペアでダブルスに出場する可能性が極めて高い。

ドイツの強豪ペア、ダブルス世界7位のケビン・クラウィーツ(33歳)、同8位のティム・プッツ(37歳)組と相対すると予想されている。

デ杯を翌週に控えた「最終調整」とも言える実戦。

本音を言えば勝ちたかったが、第4シードという強豪ペア相手に引き締まった戦いを見せた。

世界ランクは2025年8月25日付

第1セットは2-2の第5ゲームで綿貫のサービスゲームを落とした。

ノーアドバンテージでのデュース。

この試合、両ペア通じて1度だけのブレークポイントで、相手にナイスボレーを決められた。

そのまま4-6でセットダウン。このセットのトータルポイントは「26」対「29」。

第2セットは特に内容が濃い戦いとなった。

綿貫、柚木とも全サービスゲームで1ポイント以上落とすことのない

完璧なゲームを積み重ねた。

そのままタイブレークに入り5-6。

プレッシャーのかかる相手マッチポイントでの綿貫のサーブ。チャンスボールとなったが、フォアハンドを吹かしてしまい、大きくアウト。

その瞬間、綿貫はボールを叩きつけて怒りをあらわにした。

こういう重要な場面でいかにプレーするかが、この試合の最大の目的だっただけに悔しかったのだろう。

このセットのトータルポイントは「35」対「35」。

全くの互角、どちらが勝ってもおかしくない試合だったが、最後は、あっけない形で勝敗がついた。

それでも2人のコンビネーションが増したことは確かだ。

綿貫&柚木が組むのは、今シーズン1月のデビスカップ予選イギリス戦以来。

チャレンジャーでは初となるペアでの参戦だったが、1回戦では見事な逆転勝利を決めた。

ダブルス世界154位のシュー・ユーシウ(26歳=台湾)と同195位のツォンハオ・ホワン(25歳=台湾)組を相手に5-7,7-5,10-4。

ファイナルの10ポイントタイブレークは4-4から2人の持ち味を最大限に活かしたパワープレー。6ポイントを連取して勝利をつかみとった。

この日の2回戦も、互いに流れるようにポーチを決め、センターのボールも2人迷わず強打できており、

一戦一戦、2人の連係力は高まってきている印象だ。

一方のドイツのデビスカップ代表メンバーの調整状況はどうか。

現在終盤に入った全米オープンを振り返ると、極めて好調だった。

感染症の影響でランキングを落としていた

世界144位のヤン・レナード・ストルフ(35歳)が完全復活した。

予選3試合は日本の世界166位、ダニエル太郎(32歳)を倒すなどして突破。

ストルフの全米オープン(予選除く)
回戦対戦相手Rスコア
1回戦⚪️M・マクドナルド1003-6,7-6,6-3,6-3
2回戦⚪️H・ルーネ117-6,2-6,6-3,4-6,7-5
3回戦⚪️F・ティアフォー176-4,6-3,7-6
4回戦⚫️N・ジョコビッチ3-6,2-6,2-6

本戦1回戦で世界100位のマッケンジー・マクドナルド(30歳=アメリカ)に逆転勝ち。

2回戦では世界11位のホルガー・ルーネ(22歳=デンマーク)をフルセットの末、撃破。

3回戦では世界17位のフランシス・ティアフォー(27歳=アメリカ)をストレートで退けた。

4回戦では世界7位のノバク・ジョコビッチ(38歳=セルビア)の牙城に屈したが、

グランドスラム16強は、2021年の全仏オープン以来の好成績となった。

ストルフと並ぶ、もう1人のシングルス候補だった

世界56位のダニエル・アルトマイヤー(26歳)は3回戦に進出。

アルトマイヤーの全米オープン
回戦対戦相手Rスコア
1回戦⚪️M・メジェドヴィッチ577-5,6-7,7-6,7-6,6-4
2回戦⚪️S・チチパス287-6,1-6,4-6,6-3,7-5
3回戦⚫️A・デミノー7-6,3-6,4-6,0-2 棄権

1回戦は世界57位のハマド・メジェドヴィッチ(22歳=セルビア)相手に4時間46分の激闘の末、勝利。

2回戦は世界28位のステファノス・チチパス(27歳=ギリシャ)相手に、これまた4時間21分の激戦で勝利。

3回戦は世界8位のアレックス・デミノー(26歳=オーストラリア)相手に、第4セット途中で左足付近を痛め棄権を余儀なくされた。

そしてドイツテニス連盟は9月4日、アルトマイヤーに関して

「検査の結果、筋肉系の故障を負っていた」と発表、日本戦を欠場することが決まった。

代わりに17歳のジャスティン・エンゲルが初招集された。

ドイツ代表としてはボリス・ベッカーに次ぐ2番目に若い選手になるという。

すでにハード、クレー、芝の3サーフェスでツアーレベルの勝利を達成しており、ドイツの次代を担う選手と期待されているプレーヤーだ。

コールマン・キャプテンもエンゲルについて「ここ数カ月で並外れたポテンシャルを発揮してきた。これは彼自身にとってのチャンスであるだけでなく、ドイツテニスの次世代にとって重要なシグナルとなると捉えている」と期待を寄せている。

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もう1人のシングルス候補、世界132位のヤニック・ハンフマン(33歳)は全米オープン予選1回戦で敗れたが、7月下旬にはハーゲンのチャレンジャーを制すなど、状態はまずまず。

そんなドイツ勢に比べれば、

日本のシングルス候補たちの全米オープンは、戦績だけを見れば、やはり見劣りすると言わざるを得ない。

予選3試合を見事に突破した望月慎太郎(22歳)が、ただ1人、2回戦に進出。

アルトマイヤーが激闘を演じたデミノーに2-6,4-6,2-6で敗れたが、

随所に好プレーを見せたのが唯一の救いだ。

西岡良仁(29歳)は、ストルフがストレート勝利したティアフォーと1回戦で当たり、3-6,6-7,3-6で敗退。全米オープンは6年連続初戦敗退。今シーズンも7月22日のATP500ワシントン1回戦(ジェンソン・ブルックスビー戦)を最後に、6連敗中と、決して万全の状態とは言えない。

また錦織圭(35歳)は全米オープン開幕4日前に腰痛を理由に出場を断念した。8月8日にATP1000シンシナティ・オープンで、80日ぶりの実戦を戦ったが、1回戦敗退。以降も、試合には復帰できていない。デビスカップで無理する必要もないだろうし、仮に出場できたとしても、調整不足は否めないだろう。

自然とダブルス、綿貫&柚木組への、勝利を期待する比重は増える。

相手となるドイツ不動のダブルスペア、クラウィーツ&プッツ組の全米オープンは3回戦進出。

グランドスラムで十分に優勝できる力のある、本人たちにとっては不満な戦績かもしれないが、何と言ってもバリバリの世界トップ10だ。

綿貫&柚木組にとっては、かなり格上の相手であることは間違いない。

それでも何とか日本勝利のために食らいついてもらいたい。

チャレンジャー2試合で得た「経験値」は、ギリギリの戦いになった際に、必ずや何らかの力となってくれるはずだ。

デビスカップのフォーマットは、大会初日にシングルス2試合。2日目にダブルス1試合とシングルス2試合(予定=打ち切りの場合あり)。

計5試合で、先に3勝した国が11月18~23日、イタリア・ボローニャで行われる「ファイナル8」に進出できる。

直前まで入れ替え可能なため、対戦相手は当日まで分からないが、

シングルスに錦織が出ないとすれば、望月、西岡が第1、2シングルスをどちらかが担う。

日本対ドイツ対戦予想
日 本過去対戦ドイツ
S2西岡 良仁1勝1敗ハンフマン
S1望月慎太郎2勝0敗ストルフ
D綿貫&柚木クラウィーツ&プッツ
S1望月慎太郎1勝1敗ハンフマン
S2西岡 良仁1勝0敗ストルフ
過去対戦はATPツアー、予選を含む

ドイツはアルトマイヤーの欠場により、ストルフ、ハンフマンのシングルス起用を予想する。

戦況次第では2日目にエンゲルの投入もあるかもしれない。

日本は初日のシングルス2本を、あわよくば2連勝、

少なくとも1勝1敗で乗り切ることが、勝利に向けての絶対条件と言える。

そしてダブルスで「大金星」をあげる展開になれば、打倒ドイツに大きく近づく。

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駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
WOWOW、U-NEXT、ATP、WTAの配信も利用させていただいています。
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