園部八奏 ビッグな初タイトル


10歳上の柴原倒す
世界ランク448位の園部八奏(17歳)がメモリアルなITF初優勝を果たした。4月27日、安藤証券オープン決勝に臨み、10歳年上の同139位の柴原瑛菜(27歳)に6-4,6-7,6-3で勝利。
初参戦となったW100大会(100万ドル大会)でビッグな栄冠を手にした。
2時間28分の試合を勝ち切り、信じられないといった表情でガッツポーズ。
「勝てると思っていなかったので、すごくうれしいです」。
コート上、初々しい言葉で、観客をわかせた。
BJK杯で大きな刺激
ビリー・ジーン・キング・カップではサポート選手として合宿中から代表のヒッティングパートナーを務めた。
代表シングルスNo.2として、活躍した柴原は、園部にとって文字通り雲の上の存在だった。
試合中もスタンドから熱心に声援し、その集中力と積極性に大きな刺激を受けた。
その柴原の勇姿を自ら体現するかのように、今度は自分が同じ有明のコートに立ち、躍動し続けた。
最終セット落ちたファーストサービス確率
園部、柴原ともお互い強力なリターンを警戒してか、ファーストサービスの確率は決して高くはなかった。
特に柴原は第1セット落とした後の第2セットの序盤、サービスの入りに苦しんだ。第1、3ゲームは14本中ファーストインは5本だけ、確率35.7%だった。そこからなんとか盛り返して最終セットは61.9%。
対して園部は最終セット44.1%にまで落とした。
この数字通り、最終的には柴原が逆転するだろうと思っていたが、結果は逆だった。
両者のファーストサービス確率 | ||
園部 | 柴原 | |
第1S | 64.5% | 55.6% |
第2S | 63.4% | 55.3% |
第3S | 44.1% | 61.9% |
通算 | 57.5% | 57.0% |
サーブ悪くてもフォアがある
ファーストサービスの確率が落ちれば、プレー自体、消極的になるもの。だが園部は、そうならなかった。
セカンドサーブも強気に打ち込み、3球目で常に攻め込む姿勢を忘れなかった。
これもピンチになるほど積極的な攻めを見せたビリー・ジーン・キング・カップの柴原の姿から学んだことかもしれない。
第3セット第7ゲーム、ゲームカウント3-3で迎えた自らのサービスゲーム40-30。
深いセンター付近からクロス気味の高速スピンフォアでノータッチウイナー。
このキープ締めくくりで勢いに乗ると、続く柴原のサービスゲーム0-15でも、
先ほどとほぼ同じ位置から同じ軌道のスピンフォアでノータッチウイナー。
ここからラブゲームブレークにつなげた。
そして5-3で迎えたサービングフォーザマッチの大事な1本目。
ここでもセカンドサーブとなったが、5球目を強引にフォアで回り込んで、ネットの一番高いところを意地で通すダウンザラインウイナー。
この終盤の最も大事なサービスゲーム2ゲームは
ファーストイン確率は12分の5と、わずか41.7%しかなかった。
だが最も緊張するだろうこの場面で、恐れなき17歳は
信念のフォアをよどみなく打ち込み、危なげなくキープして勝利をつかみとった。
ウイナー数で上回る
園部、柴原とも、お互いに高いサービスキープ力を見せた。第1セットは園部2ブレーク成功に対して、柴原1ブレーク。第2セットは互いに1ブレークずつでタイブレーク突入。そして第3セットは園部が1ブレークアップで勝ちきった。
サービスキープが当たり前。互いのウイナーの応酬が続いた。
第1S 両者のウイナー数と内容 | |||
園部 | 柴原 | ||
サービスエース | 2 | サービスエース | 1 |
フォアウイナー | 2 | フォアウイナー | 3 |
バックウイナー | 3 | バックウイナー | 3 |
ネット | 3 | ネット | 2 |
セット計 | 10 | セット計 | 9 |
第2S 両者のウイナー数と内容 | |||
サービスエース | 1 | サービスエース | 2 |
フォアウイナー | 6 | フォアウイナー | 3 |
バックウイナー | 3 | バックウイナー | 1 |
ネット | 0 | ネット | 3 |
セット計 | 10 | セット計 | 9 |
第3S 両者のウイナー数と内容 | |||
サービスエース | 0 | サービスエース | 1 |
フォアウイナー | 4 | フォアウイナー | 3 |
バックウイナー | 1 | バックウイナー | 1 |
ネット | 1 | ネット | 0 |
セット計 | 6 | セット計 | 5 |
マッチ通算 | 26 | マッチ通算 | 23 |
第2セット途中から、第3セット第8ゲームで園部が1ブレークを奪うまで、
実に14ゲーム連続サービスキープという、ハイレベルの戦いだった。
トータルポイントは101対91。ウイナー数は26対23と、ともに園部にわずかに軍配が上がった。
杉山ジャパンの大躍進
レベルの高い試合を決勝で演じた園部、柴原。そして準決勝で柴原と激闘を繰り広げた伊藤あおいと、日本代表合宿を過ごした3人がベスト4入り。
エースだった内島萌夏はマドリード・オープンでオンス・ジャバーを倒す活躍、WTA1000大会で2年ぶり4度目の3回戦進出を決めている。
近く更新される世界ランクでは、園部、伊藤ともキャリアハイ更新は、ほぼ確実で、
園部は100位以上ランクアップすると見られる。
9月のファイナルズに向かう杉山ジャパンにとって、これほど頼もしいことはないだろう。
今後の目標を聞かれた園部は「今年の目標がプロの大会で優勝することで、今回達成したので、もう1回勝ちたいです」と笑いを誘ったが、近い将来、さらにビックなタイトル獲得で日本のテニスファンを喜ばせてくれるに違いない。
▶安藤証券オープン公式Xより
最後にBJK杯カナダ戦勝利後、柴原の後ろで、充実した顔で微笑む園部の姿を。
▶日本テニス協会公式Xより

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