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伊藤あおいの試合予定と結果は
次世代のスター候補

宮澤紗希乃13歳 日本女子テニス界の未来は明るい

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日本女子テニス界に、次々と新星が現れている。20歳の伊藤あおい、19歳の石井さやか。そして17歳の園部八奏。園部は、2025年全豪オープンジュニアの女子シングルスで日本勢女子として56年ぶり2人目の四大大会ジュニア制覇の偉業。さらにはWTA500ツアー「ムバダラ・アブダビ・オープン」にワイルドカードで出場。ユアン・ユエ(中国)を倒してツアー初勝利をあげた。

もう数年間先まで楽しみは十分、と言いたいところだが、さらにもう一世代下に、本当にとんでもない「タレント」(才能)の持ち主がいる。

過去何度も幼い時期から騒がれ、消えていったプレーヤーがいるので、ためらわれる部分もあるが、あえて「シャイニングスター」を紹介したい。それが宮澤紗希乃(みやざわ・さきの)選手だ。

2011年10月27日生まれ。まだ13歳3カ月足らず。4歳からテニスをはじめ、今や年間の半分を海外ツアー転戦。日本テニスファンのあまり知らないところで、すでに世界に羽ばたき始めている。

2025年1月、イギリスで開催されたテニスヨーロッパジュニアツアー「レクサスジュニアインターナショナルボルトン」(14歳以下)で優勝した

さらにフランスで開催された14歳以下の世界3大大会と言われるテニスヨーロッパ最高峰の大会「Les Petits As Mondial Wilson」ではベスト4

▶「Les Petits As」の宮澤選手プロフィール

ヨーロッパの国にしか参加資格のない大会も多い中で、一時は14歳以下のヨーロッパジュニアランク4位にまで浮上。(1位が19試合出場に対して、わずか9試合出場で!)。最新ランクでも5位につけている。

私なんかの説明より、テニスファンなら動画さえ見ていただければ、そのすごさがわかってもらえると思う。

▶「Les Petits As – Le Mondial Wilson」動画より

「Les Petits As 2025」女子3回戦 4-6、6-2、6-2で勝利

「Les Petits As 2025」女子準々決勝 6-4、4-6、6-3で勝利

「Les Petits As 2025」女子準決勝 5-7、4-6で敗退

この「Les Petits As」、将来の世界ナンバーワンが見られると言われるほど、世界のテニスファンが注目する、すごい大会

過去に男子ではフェデラー、ナダル、ジョコビッチ、A・マレー、アルカラスら、女子ではヒンギス、ハレプ、ケルバー、シフィオンテク、ガウフなど、グランドスラムを制した選手が数多く出場。まさにこの世代の「グランドスラム」といって過言じゃない大会で、ベスト4なのだ。(昨年はコンソレで優勝)

※余談ながら、この「Les Petits As – Le Mondial Wilson」チャンネルでは若き日の名プレーヤーの姿が見られます。超レトロなセピア色のマイケル・チャンや、準優勝に終わり苛立つマレー、まだ幼顔のティアフォーなど最高です!

力強く完成されたフォア、両手バックのストローク。これにとどまらずフォアスラ、ドロップショットも使ううまさもある。

何より驚くのはネットプレーだ。

本人いわくも得意なプレーは「ボレー」。ここぞの勝負どころの場面で、果敢にネットを奪う。スニークインと言われる、相手の不意をついて前に出る戦術はお手の物。

日本人が弱くなりがちなオーバーヘッドのスマッシュが簡単そうにできているのも特筆すべき点だ。

卓越したネットプレーと、オールラウンダーの戦術。16歳3カ月でグランドスラムを制したマルチナ・ヒンギス(スイス)のような、何でもできる才能の持ち主と感じてしまう。

私が初めて衝撃を受けたのが、今からさらに2年前の2023年2月の動画。まだ11歳になってまもない宮澤のプレーだ。1時間24分以降の第2Sタイブレークに注目して見て欲しい。

▶「The Open Super 12 Auray」公式さまの動画より 

The Open Super 12 Auray 2023年女子12歳以下 

準決勝 4-6、7-6、6-1で勝利

1セットダウンで迎えた第2セットタイブレーク。(1時間28分15秒過ぎ)壮絶なロングラリーの末、ポイントを奪われタイブレーク4ー5と追い込まれる。1アップの相手のサーブ。消極的になっても仕方ない自らのリターン。ここで宮澤は両手バックのショートアングルからスニークイン、バックボレー(しかもローボレー)でウィナーを奪い追いつく。そして、ここから勝利へ。これほどの「テニスIQ」の高さを感じさせる11歳、少なくとも私は見たことはない。

The Open Super 12 Auray 2023年女子12歳以下

▶「The Open Super 12 Auray」さまの動画より 

決勝は4-6、4-6で惜しくも敗退

実はこの大会の後の2023年4月、宮澤はマネージメント会社「StarWing Sports」と日本人選手として初めてエージェント契約を締結している。ヤニック・シナー、ガエル・モンフィス、スタン・ワウリンカにマリア・サッカリら、世界トップクラスのテニス選手をマネジメントするエージェントだ。もう世界は「MIYAZAWA」に、気づいている。

2024年8月にはスペインの「Antonio Hernandez Cup U14」に優勝。まだ当時12歳だったが、14歳以下のカテゴリーで成し遂げた快挙。2024年12月には、アメリカで開催された「Orange Bowl」で日本人女子として初優勝。こちらも13歳にも関わらず、14歳以下のカテゴリーでの快挙だった。

2024年シーズンには、ヨーロッパジュニアツアー(14歳以下)の年間海外最優秀選手賞(ヨーロッパ以外の国から最も活躍した選手に贈られる賞)も日本人初受賞している。

宮澤の目標は「グランドスラム制覇」。

19歳錦織がデルレイビーチ・オープン(当時はデルレイビーチ国際)で予選から勝ち上がりツアー初優勝したのは、今からちょうど27年前の2018年2月17日だった。

あの時と同じような「衝撃」が数年先に見られるかもしれない。その時に「誰だ?」と驚くことにならぬよう、宮澤紗希乃(みやざわ・さきの)の名前を、今からはっきり覚えておきたい。

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宮澤紗希乃選手のプロフィール
宮澤紗希乃選手のプロフィール
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テニスうどん
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駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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