西岡デビスカップ連勝ストップ


2時間25分激戦の末
日本は強豪ドイツ相手に黒星スタートとなった。
男子の国別対抗戦デビスカップ ファイナル予選2回戦の「日本VSドイツ」が12日、東京有明コロシアムで行われた。
第1試合は世界153位の西岡良仁(29歳)対世界98位のヤン・レナード・ストルフ(35歳)。2時間25分に及ぶ大激戦の末、西岡が4-6,7-6(4),4-6で敗れた。
第1試合 シングルス 日本No.2対ドイツNo.1対決 | ||
世界153位 | 西岡 良仁 | 29歳 |
世界98位 | ヤン・レナード・ストルフ | 35歳 |
望月も敗れ日本崖っぷち

第2試合は世界104位の望月慎太郎(22歳)が世界135位のヤニック・ハンフマン(33歳)に3-6,3-6で敗れた。
第2試合 シングルス 日本No.1対ドイツNo.2対決 | ||
世界104位 | 望月慎太郎 | 22歳 |
世界135位 | ヤニック・ハンフマン | 33歳 |
勝敗はシングルス4本、ダブルス1本の5本で争われ、先に3勝を挙げた国が、ファイナルに進出できる。
第1日にシングルスで2敗した日本は、文字通りあとがない崖っぷちに追い込まれた。
西岡デ杯連勝8でストップ
敗れはしたが、第1試合の西岡は素晴らしいテニスを見せた。
何度も何度も丁寧にボールを拾い、ネットに来る相手の足元にボールを沈め、高いロブで諦めず粘った。
この試合前まで、2019年のデビスカップにジョコビッチに敗れて以来、
デビスカップではシングルス7連勝、ダブルスを含めれば実に8連勝。
代表を背負った時の西岡は本当に強い。
その集中力と闘志の凄まじさを存分に見せた。
西岡のデビスカップ8連勝でストップ | ||
2019年11月 セルビア戦 ファイナル | ||
N・ジョコビッチ | ⚫️ | 1-6,2-6 |
2023年2月 ポーランド戦 プレーオフ | ||
D・ミハルスキ | ⚪️ | 6-3,6-2 |
2024年2月 レバノン戦 プレーオフ ダブルスペアは綿貫 | ||
H・ハビブ | ⚪️ | 6-3,6-4 |
ハッサン&ハビブ組 | ⚪️ | 7-5,7-5 |
B・ハッサン | ⚪️ | 1-6,7-6,6-4 |
2024年9月 コロンビア戦 ワールドグループ1回戦 | ||
A・ソリアーノ・バレラ | ⚪️ | 6-2,6-4 |
N・メヒア | ⚪️ | 7-5,6-4 |
2025年2月 イギリス戦 予選1回戦 | ||
B・ハリス | ⚪️ | 7-5,6-1 |
J・ファンリー | ⚪️ | 6-3,7-6 |
2025年9月 ドイツ戦 予選2回戦 | ||
J・L・ストルフ | ⚫️ | 4-6,7-6,4-6 |
Y・ハンフマン |
サービスゲーム ポイント先行見事
特に自身のサービスゲームで、西岡が見せた集中力は素晴らしかった。
戦った16ゲームのうち5ゲームがラブゲームキープ。
13ゲームまでが相手に2ポイント以上を許さなかった。
強烈なサーブを擁するストルフ相手には1つのブレークが命取りになる。
それを十分に承知した上で、がむしゃらに各ゲーム素晴らしい入りでポイント先行を続けた。
西岡のサービスゲームでデュースになったのは3度だけ。
一方でストルフのサービスゲームでデュースになったのは5度。
チャンスが多かったのは西岡の方だった。
ストルフ 驚異のBPセーブ10/10
西岡のサービスゲームで相手にブレークポイントを握られたのは、
マッチ通じてわずか3度しかなった。
第1セットは4-5で迎えた第10ゲーム、初めて相手に与えたブレークポイントを決められセットを落とす。
第2セットは1度もブレークポイントを与えずタイブレークをモノにする素晴らしい展開。
各セットブレークポイントセーブ率 | ||
西岡 | ストルフ | |
0/1 (0%) | 第1S | 3/3 (100%) |
0/0 (0%) | 第2S | 4/4 (100%) |
1/2 (50%) | 第3S | 3/3 (100%) |
1/3 (33%) | マッチ | 10/10 (100%) |
第3セットは4-3で迎えた第8ゲームをストルフにデュースの末に、キープされ4-4。
西岡は「なんで取れへんねん、1本も!」と日本ベンチ前で叫んだ。
続く第9ゲーム、自らのサービスを0-40とされ、そのまま力尽きるようにブレークされた。
このセットわずか2度目のブレークポイントだった。
逆にストルフはマッチ10本のブレークポイントをすべて逃れるという「離れ業」だった。
以下がピンチをしのいだストルフのサービスゲームのスコア。
- 第1S 第9G 0-40
- 第2S 第1G 15-40
- 第2S 第9G 0-30
- 第3S 第2G 15-40
- 第3S 第4G 0-30
- 第3S 第8G 0-30
強烈なサーブを駆使して、食らいつく西岡を、文字通り払い除けた。
とにかくストルフを褒めるべきだろう。最終的にエースの数は18本を数えていた。
ダブルスに賭ける
15度デビスカップでコンビを組み、わずか1敗しかしていない最強ダブルスを擁するドイツ相手の戦い。
2連敗スタートでもう日本は1歩もあとがない。
第2日の第3試合、ケビン・クラウィーツ(33歳)、ティム・プッツ(37歳)に挑む、
綿貫陽介(27歳)、柚木武(26歳)組に、まずは1勝を託すことになる。
9月13日の組み合わせ予定は以下の通り。第3試合は13時開始予定。
第3試合 ダブルス | ||
複世界897位 | 綿貫 陽介 | 27歳 |
複世界114位 | 柚木 武 | 26歳 |
複世界12位 | ケビン・クラウィーツ | 33歳 |
複世界13位 | ティム・プッツ | 37歳 |
超難敵なのは、十分過ぎるほど分かっているが、この日の敗戦を何より悔しがっているだろう、西岡と望月に何とかもう1度、バトンを渡してほしい。
第4試合 シングルス 日本No.1対ドイツNo.1対決 | ||
世界104位 | 望月慎太郎 | 22歳 |
世界98位 | ヤン・レナード・ストルフ | 35歳 |
第5試合 シングルス 日本No.2対ドイツNo.2対決 | ||
世界153位 | 西岡 良仁 | 29歳 |
世界135位 | ヤニック・ハンフマン | 33歳 |
