MENU
伊藤あおいの試合予定と結果は
観戦ガイド

BJK 大坂なおみ欠場でどうなる?日本VSイギリス

tennis udon
スポンサーリンク

9月16日から21日にかけて中国深圳で行われる女子テニスの国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ」(BJK杯)byケンブリッジ ファイナル、日本は初戦の準々決勝でイギリスと対戦する。

7月21日に両国メンバーが発表されていたが、全米オープン後、大きな動きがあった。

9月5日にイギリスのエマ・ラドゥカヌ(22歳)が個人のツアーを優先するため欠場を発表。

続いて9月9日、日本の大坂なおみ(27歳)がケガのため欠場すると発表された。

ラドゥカヌは全米オープンで1回戦で柴原瑛菜(27歳)に完勝。2回戦でも予選で伊藤あおい(21歳)を倒したジャニス・ティエン(23歳=インドネシア)に完勝していただけに、この時点では、日本にとって、かなりの追い風に思えた。

だが、それ以上に大きい大坂の欠場。

全米オープンで準決勝に進み、世界ランクも14位に急上昇した最中の離脱だけに、

杉山愛キャプテン率いる日本にとっては、かなりの痛手となった。

だが、こうなった以上、いつまでも嘆いてはいられない。

日本には日比野菜緒(30歳)、イギリスにはフランチェスカ・ジョーンズ(24歳)が追加招集された。

新たな顔ぶれで、どのような戦いが予想されるか、見ていくことにする。

日本代表年齢シングルスランクダブルス
ランク
大坂 なおみ
Naomi Osaka
2714
内島 萌夏
Moyuka Uchijima
2393103
柴原 瑛菜
Ena Shibahara
2714065
日比野菜緒
Nao Hibino
30202183
穂積 絵莉
Eri Hozumi
3192329
青山 修子
Shuko Aoyama
3738
キャプテン=杉山愛(50歳)
9月9日、大坂はケガのため欠場すると発表、日比野を追加招集

★=4月の予選メンバー、ランクは9月8日付け

イギリス代表年齢シングルスランクダブルス
ランク
ケイティ・ボルター
Katie Boulter
2854313
エマ・ラドゥカヌ
Emma Raducanu
2234263
ソナイ・カルタル
Sonay Kartal
2353175
フランチェスカ・ジョーンズ
Francesca Jones
2485
ジョディ・バラージ
Jodie Burrage
25141116
キャプテン=アン・ケオタヴォン(41歳)
9月5日、ラドゥカヌはツアー優先のため欠場すると発表、ジョーンズを追加招集

まずはファイナル2025年のファイナルのルールを確認しておこう。

負ければ終わりのトーナメント方式(ノックアウト制)、シングルス2本、ダブルス1本のうち、先に2勝を挙げた国の勝利となる。

ビリー・ジーン・キング・カップ ファイナル 主なフォーマット
出場国8カ国(予選勝者6カ国+前年優勝国+開催国)
大会形式ノックアウト制
勝敗決定シングルス2本、ダブルス1本(先に2勝で勝利)
マッチ形式3セットマッチ(タイブレーク方式)

昨年はダブルスのファイナルセットは10ポイントタイブレークで決着を付けたが、2025年はすべてベスト・オブ3セット。

試合順はNo.2、No.1シングルス→1勝1敗の場合はダブルスで決着。

ビリー・ジーン・キング・カップ試合順
第1試合No.2シングルス対No.2シングルス
第2試合No.1シングルス対No.1シングルス
第3試合ダブルス

シングルスNo.1、No.2の順序は采配によって動かすことはできず、

最新の世界ランクによって決められる。

「各キャプテンは、各試合の開始予定時刻の1時間前までに、トーナメント審判員に、シングルスの2人の選手名を成績順(世界ランキング順)で、そしてダブルス2選手の名前を伝える必要がある」と明記されている。

日本のシングルス候補のランク順は上から内島、柴原、日比野。

一方のイギリスは、9月8日現在、世界53位のカルタル、同54位のボルターと微妙なランクになっている。だが、来週発表されるであろう、ランキングでは、再びボルターが上位に来る見込み。大会前には、ボルター、カルタル、ジョーンズの順になると見られている。

よって日本が内島、柴原の一方を、イギリスはボルター、カルタルの一方を起用しない形にならない限りは、以下の対戦になると予想される。

ビリー・ジーン・キング・カップ対戦カード予想
第1試合柴原瑛菜 VS ソナイ・カルタル
第2試合内島萌夏 VS ケイティ・ボルター
第3試合穂積&青山組 VS ボルター&バラージ組

両国が順当なオーダーを組んだ場合、まず第1試合は、柴原対カルタルの戦いから始まる。

WTAツアーでの両者の対戦経験はない。

ただ柴原が8月のシンシナティの予選1回戦で穂積絵莉に敗れ、全米オープンではラドゥカヌに1-6,2-6で完敗したのが、気にかかる。

現状でのシングルスでの戦い方に多少なりとも迷いが生じているのかもしれない。

一方のカルタルは2024年9月、WTA250ジャスミン・オープンでツアー初優勝。2025年4月のビリー・ジーン・キング・カップ予選(ドイツ、オランダ)で代表デビューし、シングルス2勝を挙げる活躍。

さらに母国で行われたウィンブルドンでは自身初のベスト16に進み自信をつけた。

勢いや今のランキングを考えれば、カルタルが、やや優勢と言わざるを得ない。

柴原には、前回のカナダ戦で見せたような、鬼気迫る集中力あふれるプレーで、何とか予想を覆してもらいたい。

柴原の代表戦成績はシングルス3勝1敗、ダブルス9勝1敗の12勝2敗(勝率8割5分7厘)。日の丸を背負った際の、圧倒的な勝率の良さに期待だ。

柴原両者比較カルタル
対戦成績
27歳年齢23歳
140位世界ランク53位
116位キャリアハイ44位
161勝114敗キャリア勝敗160勝62敗
複11勝タイトル単1勝
170cm身長163cm
3勝1敗BJK単勝敗2勝0敗
1回戦全米OP成績1回戦
6勝5敗過去5大会3勝5敗
※世界ランクは9月8日付

内島が出場しない場合は、柴原対ボルターの可能性もわずかながら、ある。

念のための比較が以下。

柴原両者比較ボルター
対戦成績
27歳年齢29歳
140位世界ランク54位
116位キャリアハイ23位
161勝114敗キャリア勝敗346勝221敗
複11勝タイトル3勝
170cm身長182cm
3勝1敗BJK単勝敗13勝6敗
1回戦全米OP成績1回戦
6勝5敗過去5大会1勝5敗
※世界ランクは9月8日付

こちらもWTAツアーでの対戦経験はないが、実績、今のランキング含めて、ボルターの方に分があると考えた方が良いだろう。

さて通常なら第2試合は、両国のエース対決。

内島対ボルター戦だ。

両者の対戦は過去なし。

WTAツアー過去5大会の成績を見る限り、両者とも好調とは言い難い。

特に内島は5月のWTA125クラランス・トロフィー1回戦の勝利以降、10連敗。

全米オープン1回戦で、世界ランク39位のオルガ・ダニロヴィッチ(24歳=セルビア)を相手に、マッチポイント7本をしのぐ、7-6(2),4-6,7-6(9)という劇的なスコアで勝利。

ようやく連敗を脱出したばかり。

一方のボルターも、8月以降のWTA1000ナショナルバンク、シンシナティ、そしてグランドスラムの全米オープンといずれも初戦負けで、波に乗り切れていない。

内島両者比較ボルター
対戦成績
24歳年齢29歳
93位世界ランク54位
47位キャリアハイ23位
258勝181敗キャリア勝敗346勝221敗
複1勝タイトル3勝
174cm身長182cm
8勝4敗BJK単勝敗13勝6敗
2回戦全米OP成績1回戦
1勝5敗過去5大会1勝5敗
※世界ランクは9月8日付

それでも両者とも、国を背負った代表戦の勝率は高い。

経験値、直近の調子、ランキングからも大きな差はない。

文字通り、フタを開けてみないと勝敗の行方は分からないというのが正直な感想だ。

ボルターがシングルスに出場しない場合、内島対カルタルの可能性もわずかながらある。

内島両者比較カルタル
1勝1敗対戦成績1勝1敗
24歳年齢23歳
93位世界ランク53位
47位キャリアハイ44位
258勝181敗キャリア勝敗160勝62敗
複1勝タイトル単1勝
174cm身長163cm
8勝4敗BJK単勝敗2勝0敗
2回戦全米OP成績1回戦
1勝5敗過去5大会3勝5敗
※世界ランクは9月8日付

WTAツアーで直接の対戦経験があるのは、この両者だけ。

2月のWTA1000アブダビではカルタルがストレート勝利。

その1週間後のWTA1000ドーハでは逆に内島がストレート勝利した。

2025年2月 ドーハ1000
内島
カルタル

2025年2月 アブダビ500
内島
カルタル

1勝1敗と五分の対戦成績通り、こちらも両者、どちらかが有利とは言えない状況だ。

急きょ大坂に代わって招集された日比野もボルター、カルタル、ともに対戦経験はない。

豊富なキャリアへの期待と、国別対抗戦に快く臨んでくれるプロ意識の高さを評価されての参戦だろう。

オーソドックスに考えれば柴原はシングルス要員だが、杉山キャプテンが、カナダ戦同様ダブルス起用する決断をした場合、日比野がシングルスNo.2となる可能性は少なからずある。

カルタルとの比較は次の通り。

日比野両者比較カルタル
対戦成績
30歳年齢23歳
202位世界ランク53位
56位キャリアハイ44位
399勝335敗キャリア勝敗160勝62敗
単3勝 複3勝タイトル単1勝
163cm身長163cm
9勝7敗BJK単勝敗2勝0敗
予選1回戦全米OP成績1回戦
2勝4敗過去5大会3勝5敗
※世界ランクは9月8日付

一方のイギリスに追加招集されたジョーンズはどうか。

全米オープンは予選3試合を突破して1回戦負け。

だが、直前7月のWTA125コントレックスビル、パレルモ(ともにクレー)では2大会優勝しており、かなり勢いがある。

充実度、成長度を買われての招集で、悲願の初優勝を狙うイギリスとしては、日本戦とは限らないが、どこかで出場させる可能性はあるだろう。

2000年9月19日生まれ、24歳。キャリアハイは84位(2025年7月28日付け)、最新世界ランクは85位(2025年9月8日付け)。173㌢右利き。グランドスラム5度本戦出場も未勝利。過去5大会16勝3敗。ビリー・ジーン・キング・カップは初招集。

日本としては、シングルスで何とか1勝1敗としてダブルス決着に持ち込みたい。

組み合わせとしては、第1候補は最もオーソドックスな青山&穂積組。

次に考えられるのは、前回のカナダ戦で勝利し、ウィンブルドンでも組んだ青山&柴原組。

また青山は内島とは全仏オープンなど3大会で組んでおり、こちらもオプションとしては可能だ。

対するイギリスも、どのペアで来るのか、予想は難しい。

オーソドックスなら前回のオランダ戦で組んだボルター&ジョーンズ組。

もう1つ不気味なのは、全米オープンで初めてボルター&カルタル組が実現したことだ。

そのボルター&カルタル組は全米オープン1回戦に勝利。2回戦も第12シードのカテリーナ・アレクサンドロワ、ジャン・シュアイ(中国)組と激戦を演じた。

この初ペアのコンビネーションに、イギリスは大いに沸き立ったという。

ボルターは直前のWTA500ロンドンHSBCチャンピオンシップスでラドゥカヌとも組むなど、いずれもビリー・ジーン・キング・カップを睨んでのものと見られる。

いろいろと、やってくる可能性は大いにある。

ルールの話に戻る。

「キャプテンは、選手選択締め切り後に第1試合および第2試合のシングルスの選手選択を変更することはできないが、ダブルスの試合の選手選択は、前のシングルスの試合が終了してから15分以内に変更できる」と明記されている。

シングルスは無理だが、

ダブルスの前だけは「奇策」というような直前変更が可能というわけだ。

果たして日本とイギリス、どのようなペアでの対決を読み合うのか。

1勝1敗になった場合、

キャプテンのメンバー決定、采配が大きなカギを握ることになる。

ちなみにイギリスのアン・ケオタヴォン監督(41歳)と杉山愛監督(50歳)は現役時代、1度対戦があり、杉山の勝利となっている。

注目の日本対イギリスの試合は、18日日本時間18時以降にスタートする。

イギリス戦メンバー紹介
BJK杯 日本対イギリスメンバー決定
BJK杯 日本対イギリスメンバー決定
カナダ戦振り返り
粘りの柴原瑛菜が日本に勇気
粘りの柴原瑛菜が日本に勇気
Xからの読者コメントをお待ちしています。
ブログ更新の励みになります!
スポンサーリンク
ABOUT ME
テニスうどん
テニスうどん
駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
WOWOW、U-NEXT、ATP、WTAの配信も利用させていただいています。
スポンサーリンク
記事URLをコピーしました