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伊藤あおいの試合予定と結果は
次世代のスター候補

全豪ジュニア制覇の園部八奏とは?

tennis udon

 日本の園部八奏(そのべ・わかな=17歳)が全豪オープンジュニアで快挙を成し遂げた。決勝でクリスティーナ・ペニコヴァ(米国)に6-0、6-1で圧勝。グランドスラムでの日本女子選手の優勝は、1969年に全仏オープンとウィンブルドンを制した、沢松和子以来、56年ぶり史上2人目となった。

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 3回戦では、ユリア・シュトゥセク(ドイツ)に6ー4、6ー3で勝利。翌日の準々決勝ではタリア・コッキニス(オーストラリア)を6ー2、6ー4で危なげなく下して4強入り。準決勝では地元の第1シードのエマーソン・ジョーンズ(オーストラリア)に6ー3、6-4で快勝。昨年の全米オープンジュニアに続く決勝進出を決めていた。

 園部の名が世界に知れ渡ったのは昨年の全米オープンジュニアでの準優勝。実は今回、ダブルスを組んでいたミカ・ストイサビレビッチ(イギリス)は、その決勝で園部が4ー6、4ー6で敗れた相手だ。ゲームセットの瞬間、互いを称え合うシーンからも2人の関係性が伝わってくる。

▶USオープン公式さまの動画です

 ここで次代の星、園部のプロフィールと戦績をおさらいしてみよう。

園部八奏(そのべ・わかな)

2008年1月17日生まれ、埼玉県出身。

4歳上の兄の影響でテニスを始める。

身長174センチ、サウスポー、両手バック。

サーブ、ストロークすべてが安定しているが、強烈なフォアハンドが武器

14歳の時、盛田正明テニスファンドの支援を受け、米国フロリダ州IMGアカデミーへ単身留学。

昨年、全米オープンジュニアで準優勝

ここまでのITFタイトルは7個。

最新のITF世界ジュニアランキングは7位(2025年1月20日)。

キャリアハイは昨年末の5位。

2025年 日本ジュニアナショナル選手 女子、海外拠点U-17強化選手。

2021年 DUNLOP CUP全国選抜ジュニア14歳以下 優勝

2021年 第37回RSK全国選抜ジュニア 優勝

2022年 バヤモンG5 優勝

2022年 サンタクルタG4 優勝

2022年 ヒルレーゴムG4 優勝

2022年 ジャパンオープンジュニア 優勝

2023年 全豪オープンジュニア 2回戦

2023年 J300マルシネル 優勝

2023年 全仏オープンジュニア 1回戦

2023年 ウインブルドンジュニア 1回戦

2023年 全米オープンジュニア 1回戦

2023年 世界スーパージュニア 8強

2023年 J300ブラデントン 優勝

2023年 世界スーパージュニア 8強

2024年 全豪オープンジュニア 1回戦

2024年 J500オッフェンバッハ 優勝

2024年 全仏オープンジュニア 3回戦

2024年 ウインブルドンジュニア 3回戦

2024年 全米オープンジュニア 準優勝

 2023年全豪以来、出場を続けたグランドスラムでは、上位進出はならなかったが、昨年の全米オープンジュニアで躍進。準決勝までの5試合を、すべてストレート勝ち。

 グランドスラムジュニアでの女子シングルス決勝進出は、2010年ウィンブルドンでの石津幸恵以来14年ぶり。全米オープンに限ると1993年の吉田友佳以来31年ぶりの快挙だった。惜しくも準優勝に終わったが、確実に世界に飛躍を示した大会となった。

 全米ジュニアの決勝で敗れ、今回の全豪ジュニアでペアを組んだストイサビレビッチとは、このファイナルを合わせ、過去グランドスラムで3度も顔を合わせた因縁がある。

 2023年ウインブルドンジュニアの1回戦では7ー5、3ー6、1ー6で、立て続けの対戦となった2023年全米オープンジュニアの1回戦では6ー0、4ー6、4ー6で、いずれも園部が逆転負け。対戦成績は園部の0勝3敗。

 しのぎを削った好敵手としてコンビを組み、今回の全豪はダブルス第1シードでもあった。一方、ストイサビレビッチのシングルスといえば、今大会第2シードだったのだが、1回戦でフルセット逆転負け。園部も、パートナーのダブルスへかける思いの強さを感じとって戦っていたことだろう。

 園部と同じく全豪オープンジュニアでシングルス8強入りした辻岡史帆も、2022年のジャパンオープンジュニアで決勝を争った相手。その時は6ー4、5ー7、6ー3で園部が勝利。また同大会では2人でダブルスを組み優勝している。

 日本選手ジュニアのグランドスラム制覇は、男子では2019年ウインブルドンジュニアでの望月慎太郎、2024年の全豪オープンでの坂本怜と、近年2人の王者が誕生しているが、女子では長らくなかった。ストイサビレビッチと組んだダブルスではベスト8敗退、辻岡もシングルス4強を逃した。僚友たちの分も、日本女子の期待の星は、残るパワーをシングルスの決勝1本にかけ、見事に自身初のグランドスラム制覇を成し遂げた。

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テニスうどん
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駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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