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伊藤あおいの試合予定と結果は

園部八奏クレー4大会連続初戦負け

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世界ランク302位の園部八奏(17歳)が6月11日、フランスで行われたW100ビアリッツ大会1回戦に臨んだ。世界180位で今大会第3シードのL・タラルディー(20歳)に挑んだが、6-1,1-6,2-6で逆転負けした。

全仏オープンジュニアの出場資格がありながら、クレーコートへの対応、ステップアップを重視して、ITFの海外ツアーを4大会連続して回る選択をした。

W50ポルトロス(スロベニア)こそ予選2試合を突破したが、本戦では1回戦負け。W75ブレシア(イタリア)、W75カゼルタ(イタリア)といずれも1回戦で敗退。

そして今回と、クレー大会4連続本戦初戦で姿を消す、悔しい結果となった。

今シーズンのハードコートでの勝率は12勝5敗、勝率.706。

対してクレーコートでの勝率は2勝4敗、.333。

昨シーズンまでのITFレベルのキャリア通算ではハードコート10勝6敗、勝率.625。

対してクレーコートは27勝14敗、勝率.659。

大きな差はないだけでなく、試合経験で言えばクレーの方が圧倒的に多かった。

園部八奏 ハードとクレー サーフェス別勝敗
シーズンハードクレー
202512勝5敗2勝4敗
昨年まで10勝6敗27勝14敗
通算勝敗22勝11敗29勝18敗
通算勝率.666.617

2月のWTA500アブダビで、ツアー本戦初勝利を挙げ、4月の安藤証券オープンでは初参戦のW100大会で初優勝。

強気のサービス&3球目攻撃が冴えまくったハードコートシリーズだった。

確固たる必勝パターンを軸に、大躍進を遂げた。

それだけに、そのイメージのまま戦えないクレーコートに戸惑いを感じていても、仕方ないのかもしれない。

もちろんレベルが上がった中で結果を出し続ける難しさもあるだろう。

ただ、この日の第1セットは素晴らしかった。世界180位の格上相手に6-1。

許した1ゲームは課題のサービスゲームだったが、3ゲームは危なげなくキープした。

サービスエースは2本、ダブルフォルト0本。ノータッチではなかったが、エース級のサーブは4本あった。

3球目攻撃で決まらないにしろ、ネットに出てフォアのドライブボレーで3本のウィナーを決めた。

強打一辺倒ではなく、バックのドロップショットも効果的に使った。

ウィナーが奪えないならネットプレー。さらにクレー特有の前後の揺さぶり。

ディフェンスでフォアのスライスを使うシーンも目立った。

園部八奏 クレー直近4試合のサービスエースとダブルフォルト
対戦相手エースダブル
フォルト
E・ゴルゴゼ
齋藤 咲良
M・B・リベラ
3試合平均3.35.7
L・タラルディー

第2セット以降はストロークミスを連発し、サーブのリズムも狂った。最終的にエースは5本、ダブルフォルトは3本。とはいえ、過去3戦に比べれば数字は向上した。

試合途中に修復できなかった課題は残ったが、第1セットには、ハードコートで見せていた躍動感が戻っていた。

暗闇の中、少なからず明るい兆しが見えたのは間違いないだろう。

まだ若干18歳のミラ・アンドレーワが世界6位にまで上り詰め話題だが、

実は園部は17歳以下のくくりではWTA世界ランク上から数えて4番目につけている。

5月5日付にマークしたキャリアハイ287位から302位にまで順位を落としているが、まだまだ世界の中で有望株なのは間違いない。

17歳以下WTAランク上位
R選手名国籍生年月日年齢
115位Iva Jovic米国2007.12.617歳
209位Emerson Jonesオーストラリア2008.7.716歳
286位Alina Korneevaロシア2007.6.2317歳
302位園部 八奏日本2008.1.1717歳
322位Julieta Pareja米国2009.2.1816歳

ちなみに園部は1学年上の齋藤咲良と前々大会1回戦で当たり3-6,3-6で敗戦。その齋藤は2024年12月16日付の自己最高150位から現在179位。18歳以下のランク上位の常連だったが、今は5位にまで落ちている。

18歳以下WTAランク上位
R選手名国籍生年月日年齢
6位Mirra Andreevaロシア2007.4.918歳
91位Victoria Mbokoカナダ2006.8.2618歳
115位Iva Jovic米国2007.12.617歳
148位Tereza Valentovaチェコ2007.2.2018歳
179位齋藤 咲良日本2006.10.318歳

かの錦織圭も「10代の成績は素晴らしくても20代で活躍できないのが日本テニスの課題」と指摘していた。

期待の日本若手女子にとって、ハードからクレー、そして芝へとのこのシーズン転換期が1つの大きな課題となるのは間違いない。

本当の意味で世界で活躍するためには、ここが踏ん張りどころだ。10代の成長力を信じ、温かい目で声援を送り続けようではないか。

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テニスうどん
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駆け出しブロガー
スポーツ紙勤務30年で退職した元野球記者、データコラムニスト
大学時代は関西1部リーグ庭球部所属もボーラー、ベンチコーチの方が多かった
数字でテニスを深堀り!時々ただの観戦記。わかりやすくテニスの魅力が伝わればと
ATP、WTAの公式データを参考にさせていただいています。
U-NEXT、WTAのテニス配信も利用させていただいています。
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