伊藤あおい グランドスラム初勝利3たび逃す

ストレートで敗れる
世界ランク373位の伊藤あおい(22歳)の
全米初勝利、グランドスラム初勝利はならなかった。
8月31日、全米オープン1回戦に臨み、世界ランク93位のオクサナ・セレフメテワ(23歳=スペイン)と対戦。2-6,4-6のストレートで敗れた。
試合時間1時間21分。
セレフメテワは今年8月1日のWTA1000ナショナルバンク・オープン予選1回戦で対戦したばかりの相手。前回はフルセット勝利だったが、2連勝とはならなかった。
第2セット0-4から意地
第1セット第1ゲーム、デュースの末、いきなりブレークされてのスタート。
第3ゲームも落とし、簡単に0-4とされた。このまま第1セットは2-6で落とす。
第2セットもまったく同じ展開。
第1、3ゲームを落とし0-4。
完全に後がなくなった。
だが、ここから伊藤が意地を見せた。

スピンフォアから完璧ジャックナイフ
このセット、初めてのキープの後の第6ゲーム。
相手のサービスゲーム15-40の逆境から粘る。
相手のミスを誘い出しデュースに持ち込む。
フォアスラからフォアのストレートでほぼウィナーのポイントでアドバンテージ。
さらに続くブレークポイント。
12本目をバックのジャックナイフで鮮やかなストレートウィナーで決めた。
観衆からは大きな拍手を浴びた。
バックの美味さは従来通りだが、
いずれのポイントもフォアのスライス、スピンのコンビネーションを混じえてのポイント。
フォアスピンのレベルアップに向けて、磨き込んできたのは明らかだった。
第2セット終盤BP2度も
第7ゲームの自らのサーブもキープして3-4。
まだまだ相手のセレフメテワにしては、焦る展開ではなかった。
だが、自らのサービスゲーム、陣営を何度も見て何度もタオルに手をやり、神経質になる。
伊藤の粘り、ムーンボール、スニークイン、様々なタイミングの違うショットに戸惑っている様子が伝わってきた。
この勝負をかけた第8ゲーム、リターンゲームはデュースの末、惜しくも奪取ならず。
ブレークポイントもあった。
4-5で迎えた第10ゲーム30-30では、
バックのトップスピンロブで鮮やかに相手を抜き去り、笑顔でガッツポーズ。
再びブレークポイントを握った。
この2度のチャンスをモノにできていれば、ファイナルセットにもつれ込めていれば、
勝敗は逆だったかも知れない。
スコア以上に僅差な戦いだったのは確かだ。
GSM本戦3度目の正直ならず
グランドスラム大会は予選からを含め6度目の挑戦。
本戦は過去2度経験。いずれもウィンブルドンで、フルセット負けを喫していた。
特に今年6月の世界ランク67位、ダヤナ・ヤストレムスカ(26歳=ウクライナ)戦ではマッチポイントを4本握りながらの惜敗。
「さすがにマッチポイントでオンライン来るのはちょっと聞いてないです」と悔しがっていたが、
メーンドロー3度目の出場の今回も、勝ち星には届かなかった。
| 伊藤あおい グランドスラム全成績 | ||||
| 2025年1月7日 全豪オープン | ||||
| 回戦 | 対戦相手 | R | スコア | |
| 予選1回戦 | ⚫️ | 石井さやか | 221 | 3-6,4-6 |
| 2025年5月20日 全仏オープン | ||||
| 予選1回戦 | ⚫️ | P・マルチンコ | 209 | 5-7,2-6 |
| 2025年6月30日 ウィンブルドン | ||||
| 1回戦 | ⚫️ | K・ラヒモワ | 80 | 7-5,3-6,2-6 |
| 2025年8月19日、21、22日 全米オープン | ||||
| 予選1回戦 | ⚪️ | A・フリードサム | 197 | 6-4,5-7,6-3 |
| 予選2回戦 | ⚪️ | G・マリスタニー | 192 | 6-0,1-6,6-1 |
| 予選3回戦 | ⚫️ | J・ティエン | 147 | 1-6,2-6 |
| 2026年6月29日 ウィンブルドン | ||||
| 1回戦 | ⚫️ | D・ヤストレムスカ | 67 | 6-7(1),6-4,5-7 |
| 2026年8月31日 全米オープン | ||||
| 1回戦 | ⚫️ | O・セレフメテワ | 93 | 2-6,4-6 |
ランキング再浮上の足がかりを
昨年腰椎骨折で半年間ツアーをリハビリ欠場した伊藤は、ウィンブルドンに続き、今回もスペシャルランキングを使っての本戦インだった。
2025年8月18日時点でキャリアハイ82位だったランキングは、2026年8月31日現在、373位まで落ち込んでいる。
グランドスラムに本戦インできるスペシャルランキングの「チケット」は2枚で、
今回がラストだった。
とはいえ、
フォア向上の兆しに、さらなるバリエーションアップの光は見えつつある。
再び地道にツアーで勝ち星を重ね、上昇のきっかけをつかんでいくしかない。







